子育て家庭世代は、「認知症」についてどんなイメージを持ち、どんな不安を抱えているのでしょうか?
100年人生レシピでは今回、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」に登録するママたちを対象に、「認知症に関する意識調査」を実施。
認知症に対するママたちの本音を探りました。
※『認知症に関する意識調査』アンケート 「AnyMaMa(エニママ)」登録者を対象に2022年5月27日〜2022年6月3日 インターネット上で実施。有効回答数は109件
認知症に対するイメージは「介護が大変そう」「治らない」
「認知症に対するイメージを教えてください」という質問に対して、最も多かったのが「介護が大変そう(93人)」という回答。「周りに迷惑をかけてしまうかもしれない(72人)」が次につづきました。
「治らない・回復しない、という印象を持っている」ママも、67人と多いことがわかります。「経済的な不安を抱えるかもしれない(61人)」という回答が多いのは、子どもの教育資金を考える子育て世代ならではの結果かもしれません。
もしも自分が(ママが)認知症になったら「子どもの将来が不安」
つづく「自身(ママ)が認知症になったときに不安に思うことは?」という質問には、79.8%にあたる87人が「子育てや、子どもの将来について不安」と回答しました。
「介護、サポートをする人がいない」という点に不安を感じている人も多く、
・自分がするのは良いが、自分を介護してくれる人はいない。
とコメントしてくれたママも。その他には、
・自分がするのは良いが、自分を介護してくれる人はいない。
とコメントしてくれたママも。その他には、
・パートナーや子どもに迷惑をかけてしまう
・周りに負担をかけること。家族の精神、肉体的に苦労をかけてしまう
・自分の意思とは関係なく、家族の生活を変えてしまう
といった「家族の生活への影響」を心配するものが多くみられました。
・周りに負担をかけること。家族の精神、肉体的に苦労をかけてしまう
・自分の意思とは関係なく、家族の生活を変えてしまう
といった「家族の生活への影響」を心配するものが多くみられました。
・保険で備えているので不安なし
という頼もしい回答も見られたものの、やはり全体的には不安を感じているママが多いようです。
という頼もしい回答も見られたものの、やはり全体的には不安を感じているママが多いようです。
もしもパートナーが(パパが)認知症になったら「経済的な不安」
質問はそのままに、「パートナー(パパ)が認知症になったとき、不安に思うこと」についても回答してもらいました。
「経済的な不安(87人)」と回答したママが多数派に。主に家計を支えているのはパートナーという家庭が多いことがうかがえます。
一方で、前の質問で一番多かった「子育てや、子どもの将来について不安」と回答した人数はやや減る、という結果となりました。
「その他」と回答したママのコメントで印象的だったのが、
・介護やサポートは自分がすることを前提として、どれだけ対応できるのかが不安
・自分が介護すると思うが、介護についての知識がなく漠然とした不安がある
・パートナーの身体が大きいので、自分の体力が心配
・介護やサポートは自分がすることを前提として、どれだけ対応できるのかが不安
・自分が介護すると思うが、介護についての知識がなく漠然とした不安がある
・パートナーの身体が大きいので、自分の体力が心配
といった「自分が介護をするうえでの心配」を挙げるものが多かったこと。パートナーの介護が必要になった際、知識の無さや体力についての不安が目立つ結果となりました。
パートナーが認知症になったら自分自身が介護を担うことになることは意識しつつも、自分がなった場合は、子育てや子どもの将来に不安を感じるママが多いようですね。
約7割(のママ)が「認知症を身近に感じたことがある・少しある」と回答
「認知症を身近に感じたことがありますか?」という質問に対しては、約7割のママが「ある(38.5%)/少しある(35.8%)」と回答。「ない(8.3%)/あまりない(17.4%)」を大きく上回って多数派、という結果となりました。
「どのようなときに身近に感じましたか?」という質問に対しては、
・祖母が認知症になった
・母方の祖父が現在認知症。父方の祖母が認知症だった。(現在は他界)
・祖母が認知症になった
・母方の祖父が現在認知症。父方の祖母が認知症だった。(現在は他界)
など「祖父・祖母が実際に認知症になった」という回答が目立ちました。また、
・若年性認知症は、自分もどうなるかわからず他人事ではないと感じます
このように「自分も認知症になりえるかも」という意味で身近に感じる…という主旨のコメントも。
このように「自分も認知症になりえるかも」という意味で身近に感じる…という主旨のコメントも。
ちなみに、「家族(パートナー・パートナーの両親・自身の両親)に認知症介護の経験者はいますか?」という質問には、約半数の61人(56.0%)のママが「いる」と回答しています。
子育て世代にとって、認知症は意外と身近な症状だということが分かります。
認知症についての相談先、約6割が「わからない」と回答
つづく「認知症について相談できる相手や機関はありますか?」という質問では、「ある」と回答したのは36人(33.0%)と少数派。「わからない」ママが62人(56.9%)と、多数を占める結果となりました。
認知症を身近に感じているママは多いものの、実際にはまだ、自分事として向き合ったことはない…という実態があるのかもしれません。
子育て世代のママたちにとって、認知症は「漠然と不安」「まだ自分事ではない」
今回の調査結果から、「子育て世代のママである回答者の多くが、認知症に対して漠然とした不安を感じている」ということがわかりました。
その一方で、同アンケートの別質問「認知症予防として取り組んでいることはありますか?」という質問に「ある」と回答したのは、109人中19人(17.4%)。
認知症を身近に感じて、なおかつそこに不安を抱えている…という状況はありつつも、具体的に情報を収集したり、予防のための取り組みをおこなっている子育て家庭は少ないようです。
100年人生レシピでは、認知症について正しい知識を持ち、必要な情報を日常生活に取り入れて行動できる人たちが増えるように、今後もコンテンツを通して認知症についてのリアリティある情報を発信していきたいと思います。
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