認知症の予防につながる生活習慣

認知症の予防につながる生活習慣

今のところ、認知症を100%予防できる方法はありませんが、最近の研究から、認知症の発症には、いくつかの危険因子がかかわっていることがわかってきており、危険因子を減らすことが、認知症の発症を防ぐことにつながります。

「生活習慣の改善」と「脳のトレーニング」でリスクを減らせます

認知症の危険因子のなかには、加齢や遺伝的要因といった避けられないものもありますが、多くの因子はライフスタイルを見直すことで減らすことができ、認知症予防の対策は大きく2つの種類に分けられます。ひとつは普段から「認知症になりにくい生活習慣」を心がけることで、もうひとつは日々の生活のなかで認知機能に直接働きかける「脳のトレーニング」です。

生活習慣病全般に良いとされる生活習慣は認知症予防にも有効です

認知症のなかでも患者数の多いアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症は、生活習慣病が発症リスクを高めることがわかっているため、健康的な生活を送ることは、認知症予防にもつながります。また、積極的に趣味を楽しんだり、人とかかわったりすることで、いきいきと活発に日々を過ごすことも認知症対策として有効です。

認知症の発症にかかわる危険因子

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<食生活>「栄養バランス」「1日3食規則正しく」「腹八分目」を意識しましょう

食生活では、栄養バランスのいい食事を1日3食規則正しくとり、食べ過ぎないようにすることが基本です。また、抗酸化物質を豊富に含む「緑黄色野菜」や「果物」を意識してとるようにしましょう。さらに意識したいのが脂質のとり方です。青魚の脂「DHA」「EPA」、調理に使う「オリーブオイル」「エゴマ油」「アマニ油」などをとることが認知症予防に有効です。
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<運動習慣>有酸素運動を継続して行うことが認知症の予防にも大切です

運動不足は肥満の原因になりますが、内臓脂肪型肥満に生活習慣病が重なり、動脈硬化が促進されると、脳血管性認知症の引き金となる脳卒中のリスクが高くなります。

また、最近はアルツハイマー型認知症の予防や進行抑制にも、運動が有効なことがわかってきました。1回30分程度の有酸素運動を週3~4回、習慣として継続的に行うことが大切です。少し早歩きが有効だといわれています。

認知症予防に効果的な運動がウォーキング

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<コミュニケーション>人付き合いや社会とのかかわりは積極的に持ちましょう

人との交流の機会を失うことは、認知機能の低下を招く要因にもなります。家族との交流はもちろん、友人・知人とのつながりを大切にしましょう。地域のつどいや趣味のサークルなどに参加するのも良いでしょう。

日常の知的な刺激も 大切に

脳の知的な機能をよく使う人は認知症になりにくいと報告されています。日々、知的な刺激を受けるような生活を送ることも心がけましょう。
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認知機能は「脳のトレーニング」によって鍛えることができます

認知症予防のもう1つの対策は、認知機能に直接働きかける「脳のトレーニング」です。鍛えたい機能として「エピソード記憶」「注意分割機能」「計画力」の3つが特に大切でしょう。比較的早い時期に低下し始める能力を意識して鍛えることで、認知能力の維持・向上を図ることができます。
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