東京都町田市は、認知症になっても地域の中で自分らしく活躍することができる「認知症とともに生きるまち」の実現に取り組んでいます。2021年には、一般社団法人Dフレンズ町田と「認知症とともに生きるまちづくりに関する連携協定※1」を締結しました。
今回ご紹介するのは、市と連携し、独自の取り組みを実施している一般社団法人Dフレンズ町田の代表・松本さんです。前半では松本さんの活動について、後半では町田市全体としての活動について、お話を伺いました。
市内の活動が一目でわかる『まちだDマップ』
まちだDマップは、町田市内で行われる認知症フレンドリーなまちづくりに向けた活動を紹介するウェブサイトです※2。
「サイト内には、認知症の人やご家族、支援者、地域住民などが気軽に集まって交流や情報交換をする『Dカフェ』や、認知症フレンドリーな地域の実現に向け、様々な人が集い認知症の人とともに未来を考える『Dサミット』など、様々な活動が紹介されています。
元々は各プロジェクトを行う実施主がそれぞれで発信していたのですが、Dマップではそれらの情報を集約し、認知症に関する取り組みの普及啓発を行っています。」
町田市役所や各プロジェクトの実施主体のご協力の下、松本さんら一般社団法人Dフレンズ町田が、日々管理・更新をしています。
「個人個人ではなく、みんなで進めることが大切」と松本さんは言います。
「個人個人ではなく、みんなで進めることが大切」と松本さんは言います。
また、DフレンズまちだやDカフェ等の活動名に用いられている「D」は、認知症を意味する「Dementia」から取っているそうです。
目指すは「かゆいところに手が届くプラットフォーム」
Dマップが開設されたことにより、各活動の認知は広がりをみせています。
「これまでの参加者は『たまたま訪れた場所で知って』や『知人に勧められて』がほとんどでした。しかしDマップ開設後は、『サイトを見て、様々な活動を知って参加する』という自発的な参加者が増えています。」
ひとつの活動をキッカケに、サイト内で他の活動も知ることができるという点も、Dマップの強みです。
松本さんは、更なる広がりに向けて試行錯誤を重ねています。
松本さんは、更なる広がりに向けて試行錯誤を重ねています。
「課題となっているのが、一人暮らしでなかなか外に出られない人へ情報を届けることです。そのような方々にサイトの存在を周知してもらい、参加してもらうための活動を考えています。」
今回の取材を受けたのも、ひとりでも多くの人に知ってもらう機会になれば、という想いからだそうです。
活動を点と線で広げていく
Dマップは認知症の人や家族、支援者、地域住民に向けたサイトですが、一方で活動の実施主間や他市との情報交換や協力のキッカケにもなっているようです。
「他の市の方がサイトを見て、連絡をくださることもあります。また、過去にはRUN伴の主催者である徳田さん※3にご協力・アドバイスをいただきながら、”高齢になっても、認知症になっても、自分らしく輝く”をコンセプトにしたシニアファッションショーも開催しました。」
町田市の活動を集約し発信するまちだDマップですが、市内にとどまらない協力やコミュニティの広がりをみせています。
是非まちだDマップで、町田市のあらゆる活動を見てみてください。
後編では、町田市全体の活動について、お話を伺いました。
※2:まちだDマップHP
https://www.dementia-friendly-machida.org/
https://www.dementia-friendly-machida.org/
※3:「RUN伴」紹介ページ 100年人生レシピ
https://nissay.100yjinsei.jp/mukiau/LOC8w
https://nissay.100yjinsei.jp/mukiau/LOC8w
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