NPO法人認知症フレンドシップクラブ理事・株式会社DFCパートナーズ代表取締役・100BLG株式会社CFOを務める徳田雄人さん。
前編では、徳田さんの活動の一つである「RUN伴(ランとも)」ついてお伺いしました。後編では、認知症の方へ働く機会を提供する「BLG」についてご紹介します。前編はこちら
前編では、徳田さんの活動の一つである「RUN伴(ランとも)」ついてお伺いしました。後編では、認知症の方へ働く機会を提供する「BLG」についてご紹介します。前編はこちら
認知症の方の日常を支えるBLG
BLG(Barriers Life Gatheringの略)とは、100BLG株式会社で代表を務める前田隆行さんが運営する、定員10名の小規模なデイサービスです。
東京都町田市からスタートしたBLGは現在9カ所、2025年までに全国各地に100カ所誕生させることを目指しています。
前田さんと共にBLGの展開を行っている徳田さん。利用者の大半が認知症の方というBLGでは、どのような取り組みを行っているのでしょうか。
「従来のデイサービスは、ご家族が利用者を預け、塗り絵や風船バレー等、ある程度決められた予定を過ごすというのが一般的です。BLGの大きな特徴は、個人が今日どのように過ごしたいかを考え、その中で有償無償に関わらず『働きたい方は働く』、という選択ができるという点です。」
また、利用者と職員が対等な関係を築けるよう、利用者を「メンバーさん」と呼ぶなどたくさんの工夫が凝らされています。
東京都町田市からスタートしたBLGは現在9カ所、2025年までに全国各地に100カ所誕生させることを目指しています。
前田さんと共にBLGの展開を行っている徳田さん。利用者の大半が認知症の方というBLGでは、どのような取り組みを行っているのでしょうか。
「従来のデイサービスは、ご家族が利用者を預け、塗り絵や風船バレー等、ある程度決められた予定を過ごすというのが一般的です。BLGの大きな特徴は、個人が今日どのように過ごしたいかを考え、その中で有償無償に関わらず『働きたい方は働く』、という選択ができるという点です。」
また、利用者と職員が対等な関係を築けるよう、利用者を「メンバーさん」と呼ぶなどたくさんの工夫が凝らされています。
「どう過ごしたいか」を考え選択することで、より自分らしい生活を
働くという選択肢ができた背景には、やはりBLGの特徴でもある「個人の想い」に着目したことが大きかったようです。
「認知症の方の中には、塗り絵等ではなく、他の何かをしたい方や何かの役に立ちたい方もいるのではないか、と疑問を持っていました。そこでBLG町田にて、働くという選択肢を設けたところ、60代から70代の男性を中心に、働きたい、社会に役立ちたい、という方が多くいました。」
それをきっかけに、働く場所を開拓していったと言います。
一人ひとりの意思を尊重し、私らしい時間を過ごすことのできるBLG。だからこそ、メンバーさん達の雰囲気はとても明るく、今までデイサービスに対して後ろ向きだった方も、BLGであれば行きたい!と訪れるようになったこともあるそうです。
「認知症の方の中には、塗り絵等ではなく、他の何かをしたい方や何かの役に立ちたい方もいるのではないか、と疑問を持っていました。そこでBLG町田にて、働くという選択肢を設けたところ、60代から70代の男性を中心に、働きたい、社会に役立ちたい、という方が多くいました。」
それをきっかけに、働く場所を開拓していったと言います。
一人ひとりの意思を尊重し、私らしい時間を過ごすことのできるBLG。だからこそ、メンバーさん達の雰囲気はとても明るく、今までデイサービスに対して後ろ向きだった方も、BLGであれば行きたい!と訪れるようになったこともあるそうです。
多くの支え合いの中、社会の一員として築き上げる信頼関係
BLG町田には、自動車販売店での洗車のお仕事があります。それも簡単に生まれたものではありませんでした。職員の方やメンバーさんの努力、販売店の方の理解によって形になっていきました。
「アプローチを始めた当初、販売店の中には、認知症の方にお願いできる仕事があるだろうかという声もありました。」
それでも、職員の方とメンバーさんは毎日直接お願いに伺ったそうです。
「ある日、自動車販売店の方にやっとご了承がいただけ、メンバーさんが洗車をしました。すると販売店の方の不安とは裏腹に、綺麗になった車を見て、『こんなに綺麗にできるんだ』と驚き、喜んでくださいました。」
その後は徐々に信頼関係も生まれ、今では継続的な関係へと発展していきました。
「アプローチを始めた当初、販売店の中には、認知症の方にお願いできる仕事があるだろうかという声もありました。」
それでも、職員の方とメンバーさんは毎日直接お願いに伺ったそうです。
「ある日、自動車販売店の方にやっとご了承がいただけ、メンバーさんが洗車をしました。すると販売店の方の不安とは裏腹に、綺麗になった車を見て、『こんなに綺麗にできるんだ』と驚き、喜んでくださいました。」
その後は徐々に信頼関係も生まれ、今では継続的な関係へと発展していきました。
BLG各地での働き場所の開拓は、障壁も多く「まだまだこれから」と言う徳田さん。
「働く領域としては、『地域の中で必要だけれど、担い手が不足している仕事』もひとつだと考えています。その為にも、地域のニーズにフィットした仕事を探し、培ったノウハウを活かして今後も開拓をしていく予定です。」
BLGが多くの地域の人にとっても身近な存在になれることを目指し、様々なチャレンジが続くと言います。
「働く領域としては、『地域の中で必要だけれど、担い手が不足している仕事』もひとつだと考えています。その為にも、地域のニーズにフィットした仕事を探し、培ったノウハウを活かして今後も開拓をしていく予定です。」
BLGが多くの地域の人にとっても身近な存在になれることを目指し、様々なチャレンジが続くと言います。
「認知症の人」ではなく「個人」として受け入れられる社会へ
「『認知症の人』と一括りにするのではなく、個人として、その人が何に困っているのか、何を喜びとしているのか、を思い浮かべることができれば、認知症への理解や汲み取り方が変わってくると思っています。」
「その為にも、非日常という視点ではRUN伴、日常という視点ではBLGの活動に、今後も取り組んでいきたいと思います。」
認知症を取り巻く環境に着目し、様々な活動を行っている徳田さん。
今後も、認知症の方を一人の知り合いとして想像できる世界を目指して挑戦をしていきます。
前編はこちら
認知症を取り巻く環境に着目し、様々な活動を行っている徳田さん。
今後も、認知症の方を一人の知り合いとして想像できる世界を目指して挑戦をしていきます。
前編はこちら
生20-2673,商品開発G