介護をするために仕事を辞めると負担が増します。この記事では、仕事と介護を両立するための心構えについて解説します。
仕事を辞めると「負担」が増す!
家族の介護や看護を理由に仕事を辞める「介護離職」。総務省の2020年調査によると、1年間で離職したのは7万1,000人でした。この10年間、増減はあるものの、年間7~10万人の間で推移しており、介護離職は誰にとっても他人事ではないといえるでしょう。
Wさん(40代)も、実家で1人暮らしをする母親(70代)を介護するために仕事を辞めました。当時、Wさんはこう言っていました。「僕はシングルなので身軽ですから。母を施設に入れるのはかわいそうだし。実家のほうで再就職するつもりです。」
あれから1年と数カ月、Wさんは思うように再就職できず、ずっと母親の介護をしています。「失業給付も終わり、経済的にキツイです。母の年金が頼りです」。キツイのは経済面だけではないようです。明らかに、Wさんはやつれています。ストレスが大きいのではないでしょうか。「実は…、気付いた時には、不眠で。精神科に通い、薬を服用しています。社会から取り残されているような孤立感が強い」と、Wさん。
医師の勧めもあり、近々、Wさんの母親は高齢者施設に入居することになりました。Wさんは、住み慣れた関東に戻り、心機一転、仕事を探すと言います。
Wさん(40代)も、実家で1人暮らしをする母親(70代)を介護するために仕事を辞めました。当時、Wさんはこう言っていました。「僕はシングルなので身軽ですから。母を施設に入れるのはかわいそうだし。実家のほうで再就職するつもりです。」
あれから1年と数カ月、Wさんは思うように再就職できず、ずっと母親の介護をしています。「失業給付も終わり、経済的にキツイです。母の年金が頼りです」。キツイのは経済面だけではないようです。明らかに、Wさんはやつれています。ストレスが大きいのではないでしょうか。「実は…、気付いた時には、不眠で。精神科に通い、薬を服用しています。社会から取り残されているような孤立感が強い」と、Wさん。
医師の勧めもあり、近々、Wさんの母親は高齢者施設に入居することになりました。Wさんは、住み慣れた関東に戻り、心機一転、仕事を探すと言います。
サービスや制度をトコトン使う!
Wさんのように、親のことを、「自分で看てあげたい」と考えることもあるでしょう。けれども、仕事を辞めると収入が途絶えます。結果、精神的にも追いつめられる可能性があります。
親の介護が始まったら、「離職」ではなく、「辞めずに、サービスや制度をトコトン使う方法」を考えましょう。介護サービスのことは、親の暮らす地域を管轄する地域包括支援センターやケアマネジャーに相談を。勤務先には、介護休業制度があります。人事か総務に確認しましょう。親だって、子が、自分の人生を大切にすることを望んでいるはずです。
仕事を辞めずにサービスや制度をトコトン利用する方法を考えましょう。
親の介護が始まったら、「離職」ではなく、「辞めずに、サービスや制度をトコトン使う方法」を考えましょう。介護サービスのことは、親の暮らす地域を管轄する地域包括支援センターやケアマネジャーに相談を。勤務先には、介護休業制度があります。人事か総務に確認しましょう。親だって、子が、自分の人生を大切にすることを望んでいるはずです。
仕事を辞めずにサービスや制度をトコトン利用する方法を考えましょう。
提供元:介護・暮らしジャーナリスト 太田差惠子