【仕事と介護の両立支援】 認知症かな、と思ったときに行うこと

【仕事と介護の両立支援】 認知症かな、と思ったときに行うこと

この記事では、認知症かな、と思ったときに行うことについて解説します。

認知症かな、と思ったときに行うこと!

高齢の親がコンロの火を消し忘れたり、同じことを何度も言ったりすると、「もしかしたら」と不安な気持ちになることがあります。一方、「いやいや、年のせいに違いない」と思いたくなることもあるでしょう。
確かに、年齢を重ねるほど、物忘れや、ついうっかり、が増える傾向にあります。しかし、「コンロを点けたのは自分ではない」と言い張るなど、これまでと様子が違う場合は認知症などの病気のサインかもしれません。無気力になった、怒りっぽくなった、といった異変により病気を察知することもあります。
Sさん(48歳)の母親(82歳)の場合は、普段から毎朝化粧をし、センスの良い洋服を着ていたのに一変。ある日、Sさんが昼ごはんを持って実家を訪れると、母親はノーメイクでパジャマ姿だったそうです。台所には汚れた食器が置かれておりびっくりしたとか。心配になり、かかりつけの内科に連れていくと、認知症専門の外来を受診するようにと紹介状を渡されました。「検査が行われ、認知症との診断でした。処方薬がうまく合ったようで、その後、症状は落ち着いており、母は1人暮らしを続けています」とSさん。
異変を察知したら、なるべく早めに受診を。進行を緩やかにできる可能性があります。病気が進行すると、本人では薬を服用したかどうかの管理が困難になりがちです。
早期に気付くためには、普段から、親に変わった様子がないかを観察し、気になることがあれば日付と内容をメモ書きしておきましょう。親が焦がしたヤカンを写真に撮って、医師に見せたという人もいました。経過観察は、診断の手掛かりになるのはもちろん、介護保険のサービスを利用したいと申請する際の状況説明でも役立つはずです。

「気になるメモ」を残しておく!

「気になるメモ」を残しておくことで、診断の手掛かりになると共に、介護保険の認定調査の際の状況説明にも役立ちます。
○「年齢のせいかな」と思うことでも、念のためにメモを。
○メモが増えてきたら受診を。

◆「気になるメモ」の書き方例◆
 2022年  8月  2日  階段から転落した
 2022年  8月11日  会いに行ったが、不在。約束を忘れたようだ。
 2022年  9月14日  火を消し忘れ鍋を焦がした
 2022年10月  3日  朝から同じ内容の電話を繰り返し掛けてくる
提供元:介護・暮らしジャーナリスト 太田差惠子

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