新型コロナウイルス感染症の影響で、私たちの生活様式が大きく変化する中、更にテレワークなどを強いられ、つい「食べると癒される」「疲れがとれる」と言って、とっても甘いスイーツなどを食べていませんか。健康寿命を伸ばすためにも、老化を遅らせるためにも、日常の食習慣を見直してみませんか。
余分な糖質が、体内のタンパク質などと結びついて細胞を劣化させる「糖化」は、老化現象の危険因子です。この糖化の際に生成される糖化最終生成物(AGEs)は、健康的な生活を送っている人だとそれほど増加しませんが、不適切な食生活や生活習慣、運動不足の人の場合、急激に体内に蓄積され、病的老化を進めます。
老化の三大要因には、以下が挙げられますが、AGEsは、体の中の生理現象にさまざまな悪影響を与えることが、近年明らかになっています。美容面では、皮膚のくすみやたるみの原因になると言われています。
・喫煙、ストレス、紫外線による「酸化」
・代謝が低下し、ホルモン分泌が減少する「加齢」
・糖分の摂りすぎと栄養バランスの乱れによる「糖化(AGEs生成)」
また、いわゆる悪玉コレステロール(LDL)が糖化すると糖化LDLになって血管壁にこびり付きやすくなり、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞の危険を高めます。糖化を予防するには、急に血糖値を上げないように注意し、全粒粉パン、豆腐、納豆などの大豆製品、野菜、果物といった低GIの食事を摂ることが大切です。日頃から、ゆっくりと噛んで食べることも、血糖値の上昇を穏やかにするコツです。
AGEsはインスリンの分泌を抑制してしまうため、糖尿病の発症にも深く関わってきます。AGEsの生成が糖尿病合併症を引き起こし、その結果、高血糖が進み、糖化ストレスが強まり、さらにAGEsが増えるという悪循環に陥ります。
データとして緑茶カテキンはAGEsを下げることが解っています。運動も糖化リスクを下げます。一方、喫煙はAGEsを上げ、副流煙でも上がります。若い人はAGEsを素早く排出できますが、加齢に伴い代謝が低下し、AGEsの排出に時間がかかってしまいます。
日々の食事が未来の自分の体をつくることを意識し、健康寿命を延ばすためには老化を遅らせることが重要です。日頃の食習慣を見直すとともに、老化対策は、予防医学の観点からとても大切なことといえるでしょう。
余分な糖質が、体内のタンパク質などと結びついて細胞を劣化させる「糖化」は、老化現象の危険因子です。この糖化の際に生成される糖化最終生成物(AGEs)は、健康的な生活を送っている人だとそれほど増加しませんが、不適切な食生活や生活習慣、運動不足の人の場合、急激に体内に蓄積され、病的老化を進めます。
老化の三大要因には、以下が挙げられますが、AGEsは、体の中の生理現象にさまざまな悪影響を与えることが、近年明らかになっています。美容面では、皮膚のくすみやたるみの原因になると言われています。
・喫煙、ストレス、紫外線による「酸化」
・代謝が低下し、ホルモン分泌が減少する「加齢」
・糖分の摂りすぎと栄養バランスの乱れによる「糖化(AGEs生成)」
また、いわゆる悪玉コレステロール(LDL)が糖化すると糖化LDLになって血管壁にこびり付きやすくなり、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞の危険を高めます。糖化を予防するには、急に血糖値を上げないように注意し、全粒粉パン、豆腐、納豆などの大豆製品、野菜、果物といった低GIの食事を摂ることが大切です。日頃から、ゆっくりと噛んで食べることも、血糖値の上昇を穏やかにするコツです。
AGEsはインスリンの分泌を抑制してしまうため、糖尿病の発症にも深く関わってきます。AGEsの生成が糖尿病合併症を引き起こし、その結果、高血糖が進み、糖化ストレスが強まり、さらにAGEsが増えるという悪循環に陥ります。
データとして緑茶カテキンはAGEsを下げることが解っています。運動も糖化リスクを下げます。一方、喫煙はAGEsを上げ、副流煙でも上がります。若い人はAGEsを素早く排出できますが、加齢に伴い代謝が低下し、AGEsの排出に時間がかかってしまいます。
日々の食事が未来の自分の体をつくることを意識し、健康寿命を延ばすためには老化を遅らせることが重要です。日頃の食習慣を見直すとともに、老化対策は、予防医学の観点からとても大切なことといえるでしょう。
和洋女子大学家政学部健康栄養学科教授 管理栄養士、博士(健康科学) 古畑公
提供元:和洋女子大学、株式会社ライフケアパートナーズ
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