糖尿病の方におすすめの運動と運動時の注意点

糖尿病の方におすすめの運動と運動時の注意点

適切な運動は、血糖値の低下・肥満の解消・糖尿病の合併症予防等に役立ちます。この記事では、糖尿病の方におすすめの運動と運動時の注意点について解説します。

糖尿病の方におすすめの運動

以下の運動は、糖尿病の血糖値管理に役立つ可能性があります。

●有酸素運動
ウォーキング・ジョギング・水泳・サイクリング等の有酸素運動は、脂肪の燃焼・インスリンの働き等を促す作用があると言われています。30分間程度の少し息が切れる程度の運動を、毎日継続的に行うようにしましょう。一度に30分間運動を継続する時間が確保できない場合は、15分+10分+5分等、小分けに行ってもかまいません。

●筋力トレーニング
適度な筋力トレーニングには、筋肉量の増加・骨の強化等を促す作用があると言われています。適度な筋力トレーニングで筋肉量を増加することができれば、基礎代謝が高まることでより多くのカロリーを消費できるようになります。ダンベル・ゴムバンド・ウェイトマシーン等を使用し、週に3回程度のトレーニングを継続することがおすすめです。

●ストレッチ
ストレッチは、筋肉の柔軟性を保ち、血行を促すことに役立ちます。ストレッチは、深呼吸をしながら行いましょう。

●できるだけ体を動かす
運動の時間を確保できない方は、エレベーター・エスカレーターを使わず階段を使う・車を遠い場所に停める・休み時間に散歩をする等し、できるだけ体を動かすようにすることで、運動量を増やすことができます。

運動時の注意点

糖尿病の方が不適切な運動を行うと、状態が悪化する可能性があります。糖尿病の方が運動を行う際は、以下に注意しましょう。

●ご自身に合う靴を用意する
糖尿病の方は、足等の感覚が鈍くなりやすく、怪我等をしても痛みを感じ難い傾向にあります。糖尿病の方が合わない靴で運動すると、気付かないうちに靴擦れ等が悪化し、細菌感染を引き起こす可能性があります。運動する際は、ご自身の足のサイズ・形等に合う靴を用意してください。

●運動の前後に足の状態を確認する
足の爪が伸びている・靴擦れがある・足に小さな傷がある・ウオノメやタコがある等の場合は、細菌感染等の足のトラブルが起こりやすいと言われています。運動の前後に足の状態を確認し、運動後に足の指の間等を丁寧に洗って乾燥させ、清潔に保つようにしてください。

●こまめに水分を補給する
汗をかくと体内の水分が失われ、脱水症・熱中症等のリスクが高まります。運動中は、こまめに水分を補給してください。


なお、糖尿病の方が空腹時に運動すると、低血糖に陥る可能性があります。運動のタイミング、その方の状態等により適した運動方法が変わってくるため、糖尿病の方が運動を行う際は、必ず医療機関に相談し、指示を守った上で行うようにしましょう。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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