糖類ゼロと糖類オフの違いとは?

糖類ゼロと糖類オフの違いとは?

最近、「糖類ゼロ」や「糖類オフ」と書かれているさまざまな商品を見かけるようになりました。
体重が気になったり、ダイエットのために糖質制限を行う方も多くいます。糖質と糖類は一見同じように聞こえますが、実際には異なります。ここでは、糖質と糖類の違い、更に糖類の表示について説明していきます。

糖質と糖類の違い

糖質は、炭水化物から食物繊維を除いた栄養素を指し、ご飯、パン、麺類などの主食、いも類や砂糖、果物などに多く含まれています。糖質は生体内で主にエネルギー源として利用され、私たちは1日に必要なエネルギーのほぼ半分(50~65%)を糖質から摂取しています。したがって、糖質を減らせば、摂取するエネルギーが少なくなるので、体重を減らすことになります。
糖類とは、糖質のうち単糖類(ブドウ糖(グルコース)など)または二糖類(砂糖の主成分であるショ糖、牛乳や母乳などに含まれる乳糖など)です。

糖類ゼロとは?

糖類が100g当たり0.5g(清涼飲料水等の場合100mL当たり0.5g)未満であれば、糖類「ゼロ」と表示できることになっています。また、糖類「ゼロ」と表示されている商品には、単糖類のブドウ糖(グルコース)や二糖類の砂糖などは含まれていませんが、他の甘味料などが使用されていることがありますので、栄養成分表示を確認してみましょう。
一方で、糖類「無添加」や砂糖「不使用」と表示されているものは、以下の基準を満たしたものです。
・いかなる糖類も添加していない
・(添加された)糖類に代わる原材料または添加物を使用していない
・酵素分解その他何らかの方法により、糖類の含有量が原材料及び添加物の量を超えない
・糖類の含有量を表示する

糖類オフとは?

糖類「オフ」の場合は、〇%カットや〇%オフなど低減された旨が表示されています。比較対象食品と100g当たり5g(清涼飲料水等の場合100mL当たり2.5g)以上の差がある場合かつ、相対差が25%以上の場合、低減された量または割合と比較対象食品を表示するという基準が定められています。

糖類ゼロ、糖類オフはそれぞれ食品に含まれる糖類の量が異なりますので、注意して選択しましょう。また、糖質制限をする場合は、糖質を全く摂取しないのではなく、摂り過ぎないようにして、たんぱく質と脂質とバランスよく摂ることがダイエットにも効果的です。是非、この機会に、栄養成分表示を確認して、健康的な食生活を実践するための参考にしてみてください。
執筆者:和洋女子大学家政学部健康栄養学科教授 管理栄養士、博士(医学) 杉浦令子
提供元:和洋女子大学、株式会社ライフケアパートナーズ

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