レクリエーションが認知症に与える影響について

レクリエーションが認知症に与える影響について

レクリエーションを行うことで、認知症の症状が緩和されたり、発症を予防できたりする可能性があります。この記事では、レクリエーションが認知症に与える影響について解説します。

レクリエーションが認知症に与える影響

レクリエーションを行うことには以下の影響があると言われており、医療・介護の現場では、以下を目的に様々なレクリエーションが行われます。

●他者とのコミュニケーションの促進
歳を重ねるにつれ体力・身体機能が衰えると、外に出なくなったり、他者と話す機会が少なくなったりします。レクリエーションを行うために外出し、他者と話す・一緒に活動する等が増えることで、日々の生活が楽しくなり、老人性うつ・引きこもり・認知症等の予防につながります。

●脳の活性化
レクリエーションの過程で手・指・体・言葉等を積極的に使うことで、脳が活性化され、認知症の予防や症状の進行を遅らせることにつながります。

●身体機能を向上させる
レクリエーションで楽しみながら体を動かすことで、身体機能の向上・健康の維持につながります。

●生活の質(QOL:クオリティオブライフ)を高める
他者と一緒に過ごす時間を楽しむことは生きがい・張り合いにつながり、他者と積極的にコミュニケーションを取ることはストレス解消につながります。この影響で感情が安定すると、介護する方の負担が軽減される可能性があります。

集団レクリエーションのポイント

集団レクリエーションは、体操・誕生会・歌・演劇鑑賞・季節のイベント等を参加者全員で行うレクリエーションであり、仲間意識・コミュニケーションの向上が期待できます。認知症の方への集団レクリエーションでは、以下のポイントがあります。

・個人のレクリエーションが推奨される場合がある:認知症の方は理解力・運動能力に個人差があるため
・シンプルなレクリエーションにする:ルールが理解できない複雑なものより、理解しやすいシンプルなものが好ましい
・集団戦のレクリエーションにする:個人の勝敗が決まるレクリエーション・ゲームでは、負けた際にプライドが傷付くことがあるため。1対1で対戦するゲームを行う際は、チームの合計得点で勝敗が決まるチーム戦がおすすめ
・慣れるまで無理に参加させない:慣れていない状況は緊張・ストレスの原因になるため
・思い出に関わる内容のレクリエーションにする:行う方に関わる時代・地域・大切な物・懐かしい歌等をレクリエーションに取り入れることで、会話が盛り上がりやすくなるため


認知症の方には楽しみながら行えるレクリエーションがおすすめです。また、高齢になると足腰の痛み等、様々な不調が現れます。行う方の状態に適したレクリエーションを取り入れるようにしてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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