介護食の種類と区分について

介護食の種類と区分について

噛む力・飲み込む力が低下している高齢者が、摂りやすいように工夫した食事のことを介護食と言います。この記事では、介護食の種類と区分について解説します。

介護食の種類

介護食は、噛む力・飲み込む力に合わせ以下のように分類することができます。

・刻み食:食材を2mmから3mm程度の大きさに刻んだ介護食。飲み込む力はあるが噛む力が衰えている方に適している。飲み込む力が衰えている際は、とろみを付ける等の工夫を加える。
・やわらか食:食材を歯茎で潰せる程度まで煮込みやわらかくする・ミキサーで潰した後に固める等の工夫をした介護食。噛む力・飲み込む力の両方が低下している方に適している。
・ミキサー食:やわらかく調理した食材をとろとろになるまでミキサーにかけ、ポタージュ状にした介護食。噛む力・飲み込む力が大きく低下した方に適している。
・ゼリー食:やわらか食、または、ミキサー食にゼラチン・寒天・でんぷん等を加え、ゼリー状にした介護食。飲み込む力に重度の障がいがある方に適している。

介護食の区分

介護食には噛む力・飲み込む力に合わせ、以下の区分に分類される場合があります。

●容易に噛める
硬い食材・大きい食材をやや摂りづらく感じ、普通のご飯からやわらかめのご飯・焼き魚・煮物・厚焼き卵等を普通に噛んで飲み込める状態の方が当てはまります。上記で紹介した刻み食は、この区分に当てはまる方のように、噛む力が多少弱っている状態でも摂りやすくなります。

●歯茎で潰せる
硬い食材・大きい食材を食べづらく、飲み込みづらい食材があり、やわらかめのご飯から全粥(ぜんがゆ:米1に対し水5の割合で炊いたお粥)・煮魚・出汁巻き卵等であれば摂れる方が当てはまります。上記で紹介したやわらか食は、この区分に当てはまる方のように、噛む力・飲み込む力の両方が多少弱くなった状態でも摂りやすくなります。

●舌で潰せる
細かくしたやわらかい食材は摂れるが、水・お茶を飲み込みづらい場合があり、全粥・やわらかく煮てほぐした魚・スクランブルエッグ・絹ごし豆腐等であれば摂れる方が当てはまります。上記で紹介したやわらか食・ミキサー食は、この区分に当てはまる方のように、噛む力・飲み込む力の両方がある程度弱くなった方でも摂りやすくなります。

●噛まなくて良い
小さくしていても固形物の食材は摂りづらく、水・お茶を飲み込みづらく咳き込む場合があり、ペースト状のおかゆ・ペースト状にした惣菜・裏ごしした魚等であれば摂れる方が当てはまります。上記で紹介したミキサー食・ゼリー食は、この区分に当てはまる方のように噛む力・飲み込む力の両方が弱くなった方でも摂りやすくなります。


一般的に、市販されている介護食には、当てはまる区分についての記載があります。食事をされる方の状態に合わせて選ぶようにし、選び方がわからない場合は医療機関・ケアマネージャー等に相談しましょう。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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