高齢者にもおすすめの寝た状態、座った状態でできる便秘体操

高齢者にもおすすめの寝た状態、座った状態でできる便秘体操

年齢を重ねると腹筋や腸の内容物を移動させる働き(蠕動(ぜんどう)運動)が衰えるため、便秘になりやすいです。この記事は、高齢者でも手軽にできる、寝た状態、座った状態でできる便秘体操をご紹介します。

寝た状態でできる便秘体操

布団やベッドで寝た状態でできるので、起床時にもおすすめです。

●バタ足体操
バタ足のように脚全体を動かす体操です。太ももを上げ過ぎると腰を痛めるので、無理して上げないようにしてください。

1.うつ伏せになる
2.両手を重ね、額の下か顎の下のどちらか楽な方に置く
3.膝を伸ばした状態のまま、太ももが床から離れるまでゆっくりと脚を交互にバタつかせる
※太ももを上げられない方は、太ももを床に付けたまま膝をゆっくり交互に曲げる
4.両足10回程度を目安に行う

●顔を起こす体操
仰向けで顔を起こして腹筋を刺激する体操です。首に力を入れすぎたり、上半身全体を起こしたりすると、首や腰を痛めるので注意してください。

1.仰向けになる
2.両手を組み、後頭部の下に置く
3.つま先を見るようにして、息を吐きながら顔を起こして、元に戻す
4.5回〜10回程度を目安に行う

●ゆりかご体操
体をゆっくりと左右にゆらゆら揺らす体操です。無理に大きく揺らす必要はありません。体を揺らせない方は、まずは膝を抱えて深呼吸することから始め、少しずつ慣らしていきましょう。

1.仰向けになる
2.足首を交差させた状態で両膝を曲げ、両手で膝を抱える(足首は左右どちらが上でも良い)
3.ゆっくりと呼吸しながら体を左右にゆらゆら揺らし、少しずつ揺れを大きくしていく
4.5往復〜10往復揺らすのを1セットとし、1〜3セットを目安に行う

座った状態でできる便秘体操

座った状態でできるので、ちょっとした空き時間にもおすすめです。

●上半身をスライドさせる便秘体操
イスに座った状態で、胸部を地面と平行に横にスライドさせる体操です。腹筋や骨盤周辺の筋肉、腸を適度に刺激することで、排便を促します。

1.背筋を伸ばしてイスに座る
2.背筋を伸ばしたまま、肩の高さが変わらないように、息を吐きながら胸部を右真横に動かす
3.胸部を元に戻す
4.2と同様に、胸部を左真横に動かす
5.左右5回ずつを目安に行う
※肩や胸が前に出ないように気をつける

●上半身をひねる便秘体操
骨盤を便意が起こりやすい角度にして腸を刺激する体操です。足首を触れない方は、すねや膝、太ももなどを触る方法でも構いません。転倒には十分に注意しましょう。

1.イスに浅めに腰掛け、足を肩幅に開く
2.右手で左の足首を触り、左手を天井側に引き上げた状態で10秒ほどキープする
3.反対側も同様に行う
4.左右交互に5回〜10回を目安に繰り返す

水分不足も便秘の原因になります。汗をかいていなくても水分は失われますので、便秘対策にはこまめな水分補給もおすすめです。体操と合わせて習慣化し、便秘解消を目指しましょう。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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