脳梗塞の症状と後遺症について

脳梗塞の症状と後遺症について

脳梗塞は、後遺症が残る可能性がある疾患です。この記事では、脳梗塞の症状と後遺症についてご紹介します。

脳梗塞の症状について

脳梗塞とは、脳の血管が詰まる等が原因で血流が滞り、脳細胞に酸素や栄養が供給されなくなることで発症する疾患です。脳梗塞の症状は突然起こり、片側(半身)に現れる特徴があると言われています。脳梗塞では主に以下の症状・変化が現れますが、これらは一旦消失したり、消失後繰り返したりすることがあるため注意が必要です。

●体に起こる主な症状・変化
・手足・顔面等に痺れ・麻痺が起こる
・表情を作れなくなる、顔面が歪む
・手・足・指等の動きが悪くなる
・呂律が回らなくなる、言葉が出にくくなる
・耳鳴り・めまいがする
・目が見えなくなる、視野が狭くなる
・物が二重に見える、物がかすんで見える
・バランスが取れなくなる、立っていられなくなる
・意識が無くなる 等

●日常生活で起こる主な変化
・物忘れが増える
・簡単な計算ができなくなる
・字が上手く書けなくなる
・意図せず筆跡が変わる
・食器等、物を頻繁に落とすようになる
・階段・段差等でつまずきやすくなる 等

脳梗塞の後遺症について

後遺症とは、治療後も完治できずに残る「回復が難しい症状」を指します。脳梗塞の後遺症には、主に以下の種類があります。

●運動障がい
手・指・腕・足等が思うように動かせなくなる状態で、めまいがする・体がふらつく等の症状として現れることもあります。脳梗塞では、「体の片側(半身)」に起こることが特徴です。

●感覚障がい
運動障がいと同様、体の片側に現れます。感覚がわからない・鈍く感じる・痺れる・冷たく感じる・強い痛みを感じる等、本来の感じ方とは違う感覚を覚える状態です。

●言語障がい
呂律が回らない・言葉が出ない・読み書きができない・他人の話を理解できない等が起こる状態です。

●高次脳機能障がい
高次脳機能とは、認知機能(知覚・記憶・思考・判断・学習等)と精神機能の総称を指す言葉です。約束や時間等を忘れる・集中力がなくなる・計画的に行動できない・感情をコントロールできなくなる等の症状が現れます。

●視力・視野障がい
ぼやけて見える・二重に見える・視野が欠ける等が起こる状態です。片側の目が全く見えなくなる場合もあります。

●嚥下障がい
運動障がい・感覚障がいの影響で、食べ物や飲み物を飲み込みにくくなる状態です。

●排尿障がい
脳梗塞の影響で尿道や膀胱等を支配する神経が障がいされ、頻尿・失禁等が起こる状態です。

●精神症状
脳梗塞の影響で、うつ・不安・情緒不安定・怒りを抑えられない等、様々な症状が現れる可能性があります。


脳梗塞は、早期発見・早期治療がその後の回復や後遺症に影響します。脳梗塞が疑われる症状・変化に気付いた際は、早急に医療機関を受診しましょう。定期的な検査でこまめに健康状態をチェックすることも大切です。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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