認知症の方のお世話をするとき、接し方によっては認知症の方の心を傷つけ、症状が進行してしまうことがあります。そのことを気にするあまり困惑してしまったり、大きな心理的負担を感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、認知症患者さんとの適切な接し方や注意点をお伝えしていきます。
今回は、認知症患者さんとの適切な接し方や注意点をお伝えしていきます。
認知症患者さん本人も「不安」である
「本人には認知症の自覚がない」と思っている方もいらっしゃるでしょうが、認知症の方の多くは、自分の認知機能の異変に気付いているといわれています。
認知症の症状はゆっくりと進行していくため、物忘れが増えたり、今まではスムーズにできた家事ができなくなってくることで、自分自身も「なんとなくおかしい」と不安を感じ始めるようになります。このような不安は、うつや引きこもり、徘徊やもの取られ妄想などの行動・心理症状を引き起こすきっかけになることがあります。
こうした変化に、周囲のご家族はショックを受けたり苛立ったりして認知症の方ご本人を傷つける言葉をかけてしまうこともあるでしょう。しかし、「今までできていたことができない」「今までのことが思い出せない」ことに一番ショックを受け、不安に思っているのは、認知症の方ご本人です。
ここでさらにご本人を叱ったり否定するような言葉をかけてしまうと、ご家族への反発が強くなったり、自信を失って認知症が悪化する可能性があります。
認知症の症状はゆっくりと進行していくため、物忘れが増えたり、今まではスムーズにできた家事ができなくなってくることで、自分自身も「なんとなくおかしい」と不安を感じ始めるようになります。このような不安は、うつや引きこもり、徘徊やもの取られ妄想などの行動・心理症状を引き起こすきっかけになることがあります。
こうした変化に、周囲のご家族はショックを受けたり苛立ったりして認知症の方ご本人を傷つける言葉をかけてしまうこともあるでしょう。しかし、「今までできていたことができない」「今までのことが思い出せない」ことに一番ショックを受け、不安に思っているのは、認知症の方ご本人です。
ここでさらにご本人を叱ったり否定するような言葉をかけてしまうと、ご家族への反発が強くなったり、自信を失って認知症が悪化する可能性があります。
認知症の方への接し方のコツと注意点は?
では、ご家族や周囲の方は、認知症の方にどう接したらいいのでしょうか。ここからは、基本的なコツや注意点をご紹介していきます。
叱らずに受け入れる
認知症になると記憶障がいが起こるため、「朝食をとったこと自体を忘れた」「さっき言われたことを忘れた」など出来事の記憶自体が抜け落ちます。だからこそ、同じ言動や質問を何度も繰り返したりして、家族の方は苛立ち、「さっき言ったでしょ。同じことを何度も聞かないで」と叱ってしまうことがあります。
しかし、認知症の方は出来事の記憶が抜け落ちている状態なので、何を叱られているのかがわからず困惑する上に、悲しみや悔しさなどの負の感情だけが残ったり、自信が失われたりして、認知症の悪化や抑うつにつながる恐れがあります。
もし同じことを何度も聞かれたら否定せず、初めて聞かれたときと同じように対応してみたり、うまく話題を変えてみたり、患者さんから少し離れて気持ちを落ち着かせたりして、ご本人の在り方を否定せずに受け入れるようにしましょう。
しかし、認知症の方は出来事の記憶が抜け落ちている状態なので、何を叱られているのかがわからず困惑する上に、悲しみや悔しさなどの負の感情だけが残ったり、自信が失われたりして、認知症の悪化や抑うつにつながる恐れがあります。
もし同じことを何度も聞かれたら否定せず、初めて聞かれたときと同じように対応してみたり、うまく話題を変えてみたり、患者さんから少し離れて気持ちを落ち着かせたりして、ご本人の在り方を否定せずに受け入れるようにしましょう。
話に付き合う
認知症の方に多いのが、現実には起きていないことを信じて疑わない「妄想」です。財布や通帳が見つからない、お金を盗られたなどと主張し、家族や周囲の人を疑うことがあります。ただ、本人がそう思うのには理由があるので、怒ったり否定したりせず、不安に耳を傾けてあげましょう。本人がしまいそうな場所を把握しておいたり、一緒に探したりして見つけられるよう導いてあげるのも良い対応です。
また、認知症の方は新しいことは覚えられなくても、重度でなければ昔のことはよく覚えています。すでに成人したお子さんのことをまだ小学生と思い込んでいたり、年をとった家族のことを認識できなかったりして、話がチグハグになることがあります。そこで納得させようとして言い争いをすると、本人が混乱状態に陥るため、もし過去の記憶の中にいるのであればそれを受け入れ、話に付き合ってあげたり、穏やかに訂正したりするといいでしょう。
また、認知症の方は新しいことは覚えられなくても、重度でなければ昔のことはよく覚えています。すでに成人したお子さんのことをまだ小学生と思い込んでいたり、年をとった家族のことを認識できなかったりして、話がチグハグになることがあります。そこで納得させようとして言い争いをすると、本人が混乱状態に陥るため、もし過去の記憶の中にいるのであればそれを受け入れ、話に付き合ってあげたり、穏やかに訂正したりするといいでしょう。
約束の時間があれば声をかけてあげる
認知症になると、記憶力とともに判断力も低下します。服薬や通院の時間を忘れたり、症状が悪化すると時間や日程の判断が難しくなったりして、予定を守れなくなる場合も少なくありません。
そういった症状が見られる場合は、「食事を食べたから、薬を飲もう」「今日は病院に行く日だから準備をしよう」などと声をかけてあげるといいでしょう。軽度の認知症であれば、時計の横に1日の予定表を貼ることで予定通りに行動できる場合もあります。
そういった症状が見られる場合は、「食事を食べたから、薬を飲もう」「今日は病院に行く日だから準備をしよう」などと声をかけてあげるといいでしょう。軽度の認知症であれば、時計の横に1日の予定表を貼ることで予定通りに行動できる場合もあります。
できることは一人でやらせてあげる
「認知症だから」と家事や仕事、趣味を取り上げたりすると、本人はストレスを感じ、自信の喪失につながります。やりたいと思っていることは一人でできるよう、側から見守り、支えてあげることが大切です。
おわりに:認知症の方と接するときは、「否定せず、寄り添う」のが基本
認知症の方と暮らすご家族は、物忘れが多くなったり、できないことが増えたりしていく様子が心配だったり、もどかしかったりしてつい感情的に接してしまうこともあるでしょう。ただ、一番不安を抱えているのは認知症の方ご本人です。頭ごなしに注意をすると心を傷つけてしまう可能性があります。否定せず、寄り添うような姿勢で接してあげるように心がけましょう。
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