日本人に馴染みの深い「和食」は、海外でも健康食として人気ですが、認知症予防の効果も期待できるといわれています。和食と認知症リスクの関連性や、食事の注意点などについてお伝えしていきます。
和食を摂っている人は認知症になりにくい!?
日本人を対象とした国内研究で、「和食をたくさん摂っている人は認知症の発症率が低い」ということが明らかになりました。
東北大学の遠又靖丈氏が2016年に発表した論文によれば、宮城県に住む65歳以上の高齢者約1万4千人を対象に、食生活と認知症発症の関連性を研究したところ、「日本食パターンの度合いが高い高齢者は、動物性食品や高乳製品の摂取度合いが高い高齢者と比べ、認知症発症リスクが20%低下した」という結果が得られました。
上記の日本食パターンの高齢者は魚、野菜、海藻、漬物、大豆製品、きのこ類、いも、果物を多く摂取しており、認知症予防に有効とされる「マインド食」「地中海食」(オリーブオイル、ナッツ類を豊富に摂り、魚や野菜、豆類、全粒穀物をメインに摂取する食事形式)と共通している項目が多いのが特徴です。
東北大学の遠又靖丈氏が2016年に発表した論文によれば、宮城県に住む65歳以上の高齢者約1万4千人を対象に、食生活と認知症発症の関連性を研究したところ、「日本食パターンの度合いが高い高齢者は、動物性食品や高乳製品の摂取度合いが高い高齢者と比べ、認知症発症リスクが20%低下した」という結果が得られました。
上記の日本食パターンの高齢者は魚、野菜、海藻、漬物、大豆製品、きのこ類、いも、果物を多く摂取しており、認知症予防に有効とされる「マインド食」「地中海食」(オリーブオイル、ナッツ類を豊富に摂り、魚や野菜、豆類、全粒穀物をメインに摂取する食事形式)と共通している項目が多いのが特徴です。
野菜、大豆製品、海藻類、緑茶が認知症リスクを下げる?
和食と認知症予防効果についての研究は、国内で複数行われています。
1998〜2005年の間、福岡県久山町の60〜79歳の男女約1,000名を対象に実施された研究によれば、「緑黄色野菜やその他の野菜、大豆製品、牛乳や乳製品、海藻類の摂取量が多く、お米の摂取量が少ない人は血管性認知症・アルツハイマー型認知症の発症割合が低かった」という結果が得られたそうです。
また、2006〜2012年の間に、宮城県大崎市の65歳以上の男女約14,000人を対象に行われた研究では、「緑茶・海藻類の摂取量が多い人は、認知症の発症割合が有意に低かった」という結果が出ました。
これらの研究結果から推察できることは、下記の通りです。
・野菜や大豆製品、海藻類、緑茶の摂取が豊富な食事には、認知症予防の効果が見込める
・認知症予防の観点でいえば、米の摂取量を減らし、上記食品の摂取量を増やす食事が望ましい
1998〜2005年の間、福岡県久山町の60〜79歳の男女約1,000名を対象に実施された研究によれば、「緑黄色野菜やその他の野菜、大豆製品、牛乳や乳製品、海藻類の摂取量が多く、お米の摂取量が少ない人は血管性認知症・アルツハイマー型認知症の発症割合が低かった」という結果が得られたそうです。
また、2006〜2012年の間に、宮城県大崎市の65歳以上の男女約14,000人を対象に行われた研究では、「緑茶・海藻類の摂取量が多い人は、認知症の発症割合が有意に低かった」という結果が出ました。
これらの研究結果から推察できることは、下記の通りです。
・野菜や大豆製品、海藻類、緑茶の摂取が豊富な食事には、認知症予防の効果が見込める
・認知症予防の観点でいえば、米の摂取量を減らし、上記食品の摂取量を増やす食事が望ましい
牛乳・乳製品は認知症予防にいい?悪い?
認知症予防効果のある「地中海食」では乳製品は摂取を抑えるべき食品とされていますが、1998〜2005年当時の日本では乳製品の摂取量が欧米人の半分以下と大きく下回っていたため、日本人の場合は牛乳・乳製品の摂取が望ましいという結果になったと推測されます。
また、2014年に発表された研究によれば、「60歳以上の女性は牛乳・乳製品の摂取量が多いほど、認知機能低下リスクが低い」という結果も得られています。
ただ、前述の2016年の国内研究(NLIS-LSA調査)結果では、「動物性食品や高乳製品の摂取度合いが高い高齢者は、日本食パターンの高齢者と比べて認知症発症リスクが20%高い」という結果が得られているので、赤身の肉と同じく高脂肪の乳製品の過剰摂取は控え、適量を心がけましょう。
また、2014年に発表された研究によれば、「60歳以上の女性は牛乳・乳製品の摂取量が多いほど、認知機能低下リスクが低い」という結果も得られています。
ただ、前述の2016年の国内研究(NLIS-LSA調査)結果では、「動物性食品や高乳製品の摂取度合いが高い高齢者は、日本食パターンの高齢者と比べて認知症発症リスクが20%高い」という結果が得られているので、赤身の肉と同じく高脂肪の乳製品の過剰摂取は控え、適量を心がけましょう。
和食では「白米」「塩分」に注意しよう
和食は、認知症予防効果が期待できる「マインド食」「地中海食」と共通するところもたくさんありますが、大きく異なるのが「白い炭水化物(主に白米)の摂取量が多い」「塩分の摂取量が多い」点です。
白米などの糖質が多い食事は糖尿病のリスクを、塩分の多い食事は高血圧のリスクを上げる要因です。
糖尿病や高血圧といった生活習慣病は動脈硬化につながり、脳血管性認知症の発症率を高めます。認知症予防の観点では、白米と塩分の摂取量を控えめにすることも重要です。
普段白米を食べている人は、玄米に置き換えるのがオススメです。玄米には、認知症の原因物質「アミロイドβ」の生成を防止するフェルラ酸、血流を良くするGABAや食物繊維などの成分が豊富に含まれており、認知症予防効果が期待できます。
また、塩分摂取量が多い人は、だしや酸味などをうまく活用して減塩に努めましょう。世界基準では「1日5g未満」に抑えることが望ましいといわれています。
ただ、いきなり「1日5g未満」におさえることは難しいでしょうから、まずは厚生労働省が推奨する男性8g、女性7gを目標にし、慣れてきたら6g未満に減らす、というように徐々に減らしていきましょう。
もちろん、医師に減塩指導をされている場合はその指示にしたがってください。
白米などの糖質が多い食事は糖尿病のリスクを、塩分の多い食事は高血圧のリスクを上げる要因です。
糖尿病や高血圧といった生活習慣病は動脈硬化につながり、脳血管性認知症の発症率を高めます。認知症予防の観点では、白米と塩分の摂取量を控えめにすることも重要です。
普段白米を食べている人は、玄米に置き換えるのがオススメです。玄米には、認知症の原因物質「アミロイドβ」の生成を防止するフェルラ酸、血流を良くするGABAや食物繊維などの成分が豊富に含まれており、認知症予防効果が期待できます。
また、塩分摂取量が多い人は、だしや酸味などをうまく活用して減塩に努めましょう。世界基準では「1日5g未満」に抑えることが望ましいといわれています。
ただ、いきなり「1日5g未満」におさえることは難しいでしょうから、まずは厚生労働省が推奨する男性8g、女性7gを目標にし、慣れてきたら6g未満に減らす、というように徐々に減らしていきましょう。
もちろん、医師に減塩指導をされている場合はその指示にしたがってください。
おわりに:野菜や魚、豆類、海藻類がメインの和食で、認知症リスクを減らそう
和食を楽しみながら認知症予防をするなら、白米や塩分の摂取量を控えめにする代わりに、野菜や魚、豆類、海藻類などを豊富に摂ることがポイントです。緑黄色野菜には、認知症の原因物質「アミロイドβ」の生成を阻害するポリフェノールが、魚の油にはDHAやEPAなど脳に良いといわれる脂肪酸が多く含まれています。日々の食事から認知症リスクを減らしていきましょう。
生20-425,商品開発G
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