秋の食中毒の原因菌と予防対策

秋の食中毒の原因菌と予防対策

残暑の厳しい日本では、秋に入っても高温多湿の気候が続くため、食中毒が流行しやすい傾向にあります。今回は、秋の食中毒の代表的な原因菌と予防対策について解説します。

秋の食中毒の原因菌

秋は、主に以下の原因菌による食中毒が増えやすいと言われています。

●サルモネラ菌
自然界に広く存在する細菌であり、鶏・豚・牛の腸管内で常在菌として保菌されています。加熱不足の卵・食肉・魚介類の料理が主な原因食品であり、汚染された手や調理器具から感染が拡がることもあります。

●ウェルシュ菌
ウェルシュ菌は、熱に強い芽胞という殻を作る「加熱では死滅しにくい細菌」です。食肉や魚介類が保菌していることが多く、それらを使ったカレー・シチュー・スープ等の煮込み料理が主な原因食品になります。

●カンピロバクター
鶏・豚・牛の腸管等に存在している細菌で、保菌率が特に高いものは鶏です。鶏肉の刺身・タタキ等の「鶏肉の生食」や加熱不足の鶏肉が主な原因食品になります。

●腸管出血性大腸菌
O-157等で知られる毒性の強い大腸菌です。加熱不足の食肉や、汚染された生野菜・水等が原因食品になります。

●腸炎ビブリオ
刺身・寿司等の「生の魚介類」が主な原因食品であり、汚染された調理器具を介して感染が拡がることもあります。

秋の食中毒の予防対策

食中毒を予防するには、以下で挙げる「食中毒予防の3原則」を守ることが大切です。

●つけない(調理器具・手を洗う)
原因菌が他の食材につかないようにするために、包丁やまな板等の調理器具は使用する度にきちんと洗いましょう。食材ごとに調理器具を使い分けることも大切です。調理・食事をする前、生肉・生魚・卵を取り扱う前後、トイレに行った後、鼻をかんだ後等の手洗いを徹底しましょう。

●増やさない(低温保存する)
多くの細菌は、高温多湿な環境で増殖が活発になる一方、10℃以下で増殖が遅くなり、マイナス15℃以下で増殖が停止すると言われています。肉・魚等の生鮮食品は、購入後できるだけ早く冷蔵庫にしまうようにしましょう。ただし、細菌は冷蔵庫内でもゆっくりと増殖します。生鮮食品・調理済の料理は、早めに食べ切るようにしてください。

●やっつける(十分に加熱する)
食中毒の原因菌の多くは、十分に加熱することで死滅します。食肉は特に加熱が重要とされているため、肉料理を調理する際は、中心部の温度が75℃の状態で1分以上加熱するようにしてください。調理で使ったまな板や包丁等は、洗剤で洗った後に熱湯殺菌することをおすすめします。なお、ウェルシュ菌は酸素を嫌う「嫌気性(けんきせい)細菌」のため、加熱調理する際・温め直す際によくかき混ぜ、鍋底に空気を送ることが大切です。


秋の行楽シーズンということもあり、お弁当を持って出かける機会もあると思います。お弁当を作る際、持ち運ぶ際も、「食中毒予防の3原則」を徹底して守るようにしてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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