認知症予防におすすめのレクリエーション ~ 手・上半身を使った運動 ~

認知症予防におすすめのレクリエーション ~ 手・上半身を使った運動 ~

手の指を使う運動は、脳の前頭前野(判断力・記憶力を司る部位)を活性化させ、認知症を予防する効果が期待できると考えられています。そこで今回は座ったままでも簡単にできる、手指や上半身を使った認知症予防レクリエーションをご紹介していきます。

認知症予防におすすめのレクリエーション:グーパー運動

手指を使ったグーパー運動は、脳の活性化と認知症予防に有効なレクリエーションとして、介護施設などでも広く取り入れられています。椅子に座ったまま行えるので、車椅子の方や足腰に不安のある方でも楽しんで取り組めるのが魅力です。

やり方:グーパー運動(基本)

1.座ったまま、片手をグー、もう一方の手をパーにして構える。
2.掛け声に合わせてグーとパーを入れ替える。

やり方:グーパー運動(難易度:簡単)

1.座ったまま膝上で片手をグー、もう一方の手は胸の前でパーを構える。
2.掛け声に合わせて、グーの手を開きながら胸の高さまで持ち上げ、逆にパーの手は握りながら膝上に下ろす。
3.今度は膝上で片手をパー、もう一方の手は胸の前でグーにして構える。
4.掛け声に合わせて、パーの手を握りながら胸の高さまで持ち上げ、逆にグーの手は開きながら膝上に下ろす。
5.これを交互に10回ずつ繰り返す。

やり方:グーパー運動(難易度:普通)

1.座ったまま片方の手はグーでももの上を叩き、もう一方の手はパーにしてももの上を前後にさする。これを10回行う。
2.今度はグーの手をパー、パーの手をグーに入れ替えて動かす。これを10回行う。

慣れたらスピードアップをしたり、回数を変えたりするのもおすすめです。

認知症予防におすすめのレクリエーション:旗揚げ運動

赤い旗と白い旗を2種類用意し、「赤上げて」「白下げて」といった号令に合わせて旗を揚げ、腕を動かすレクリエーションです。難易度を少しずつ上げたり、複雑な号令を交えたり、点数を競い合うゲームにしたりすることで、脳の認知機能向上が期待できます。

こちらも座ったまま取り組めるレクリエーションです。

やり方

1.座ったまま、右手で赤い旗を、左手で白い旗を持つ。
2.最初のうちは、「赤上げて」「白下げて」「赤下げる」といった片手だけの単純な号令をとり、参加者は指令通りに動く。
3.慣れてきたら「赤上げないで白下げる」「白下げないで赤下げない」といった否定形を含む号令をとり、難易度を少しずつ上げていく。

おわりに:座ったままの手や上半身の運動でも、認知症予防効果が期待できる!

認知症予防の運動というと、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を思い浮かべる方も多いでしょうが、ご紹介したような手や上半身を動かすレクリエーションでも予防効果は期待できます。友人や家族と集まってコミュニケーションをとりながら、楽しく実践してみてください。


生20-441,商品開発G

関連記事

  • 微小血管(びしょうけっかん)狭心症の特徴と治療

    微小血管(びしょうけっかん)狭心症の特徴と治療

    微小血管(びしょうけっかん)狭心症とは、心臓弁膜症等の疾患が認められず、直径100μm(マイクロメートル)以下の微小な冠動脈(かんどうみゃく)が充分に拡張しなかったり、著しく収縮したりすることで起こる狭心症です。この記事では、微小血管狭心症の特徴と治療について解説します。

  • 糖尿病が引き起こす皮膚トラブルについて

    糖尿病が引き起こす皮膚トラブルについて

    糖尿病の方は皮膚トラブルが起こりやすく、皮膚トラブルが悪化すると壊疽(えそ:皮膚・皮下組織等が壊死し、黒く変色した状態)等に進行し、日常生活に支障を来す可能性があります。この記事では、糖尿病が引き起こす皮膚トラブルについて解説します。

  • 直腸がんの症状と予防対策

    直腸がんの症状と予防対策

    直腸は大腸の一部であり、15cmから20cm程度の長さがあります。上部から直腸S状部・上部直腸・下部直腸に分けられ、上部でS状結腸からつながり下部で肛門へとつながります。この記事では、直腸がんの症状と予防対策について解説します。