正月疲れをとるポイント

正月疲れをとるポイント

年末年始は、食生活を中心に普段と違う生活習慣になりがちで、疲れがたまりやすくなります。この記事では食事や運動、入浴、睡眠など、生活習慣を整えるポイントをご紹介します。

食事

お正月といえば、おせち料理やお雑煮など、ついつい食べ過ぎてしまう機会が増えます。食べ過ぎてしまうと胃腸が疲れ、胃液や腸液の分泌が低下して、消化能力が落ちてしまいます。更に、食べ過ぎによって、体はエネルギーを消化に使い過ぎてしまい、体を温める機能や免疫力も低下してしまいます。ついつい食べ過ぎてしまった方は、食べる量も腹八分くらいにしたり、消化に時間のかかる揚げ物や脂っこいものなどは避けて、胃にやさしい食事を心がけましょう。

運動

散歩などの適度な運動をすると心拍数が上がり、血流が良くなります。血流が良くなると体内に酸素が循環しやすくなり、疲労しにくい身体になります。適度な運動とは、いつもよりも少し大股で早く歩く程度の散歩で十分です。更に良い姿勢で歩くとダイエット効果も期待できます。また、太陽の光に当たることもお勧めします。太陽の光は、夜間の眠りを深くしたり、体内時計を整える作用があるので寝つきを良くするなどの効果があります。

入浴

お風呂にゆっくり浸かり体を温めることで、血管が広がり血流が良くなります。家の中でゴロゴロ横になっているよりも、お風呂で身体を浮かせるのが効果的です。浮力によって、空気中よりも少ない力で身体を支えることができるので筋肉がリラックスできます。血行も良くなって、筋肉のリラックスだけでなく、精神的なリラックス、神経のリラックスにも効果的です。お風呂の温度は、体温よりも少し熱い38~40度程度がおすすめです。

睡眠

眠っている間に体の細胞は回復していくので、睡眠は心身のメンテナンス時間です。また、お正月中は普段と違う生活リズムになるので、体内時計が乱れがちです。いつもより寝る時間が遅かったり、お昼近くになってようやく起きて、テレビを観ながらおせち料理を食べるなどのお正月ならではの生活が自律神経のバランスを崩す原因になります。自律神経に影響がでると、ホルモンバランスが崩れ、体が冷えやすくなり、免疫力が低下し、体調を崩しやすくなってしまいます。お正月で乱れてしまった体内時計を正すためには、やはり生活習慣を改善することが一番です。朝、起きる時間を毎日一定にする、起きたら太陽の光を浴びる、夜は余計な光を浴びないといったことがポイントになります。

無理なく心身ともにコンディションを整え、元気に一年のスタートを切りましょう。
東京臨海病院管理栄養士 日本糖尿病療養指導士、NST専門療法士 青木淳子
提供元:和洋女子大学、株式会社ライフケアパートナーズ

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