認知症と高次脳機能障がいの違いと日常でできる対策

認知症と高次脳機能障がいの違いと日常でできる対策

高次脳機能障がいは、認知症と似た症状が出るため混同されやすいですが、若干の違いがあります。この記事では、認知症と高次脳機能障がいの違いと、高次脳機能障がいの回復に役立つ対策について解説します。

認知症と高次脳機能障がいの違い

高次脳機能とは、認知機能(知覚、記憶、思考、判断、学習など)と精神機能の総称を指す言葉です。高次脳機能障がいとは、何らかの疾患や外傷などが原因で、注意力、判断力、思考力、記憶力などを失ってしまった状態を指します。

高次脳機能障がいの主な原因は、脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など)、脳腫瘍、脳炎、低酸素脳症、脳性麻痺などの疾患や、交通事故、スポーツ事故、転倒などによる脳外傷(外傷性脳損傷)です。

高次脳機能障がいが医学的な意味で使われるときは、認知症も含まれる場合があります。しかし、行政的な区分においては、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病は高次脳機能障がいには含まれず、認知症は発症時期が特定しにくくゆっくりと進行していくことから、一般的には高次脳機能障がいとは区別して考えられます。

ご本人とご家族ができる対策

高次脳機能に問題が起こると、「日時、場所、人名、約束などを忘れる」「集中力が著しく低下する」「物事の優先順位がつけられず、計画的な行動ができない」「怒りっぽくなる」「会話ができなくなる」などの症状が現れます。これらの症状は、完全な回復は難しい場合もありますが、リハビリである程度回復する可能性があります。

リハビリは医療機関の指導のもとで行われますが、日常生活において、ご本人やご家族が以下の対策に取り組むことが回復に役立つこともあります。

●ご自身ができる対策
・生活習慣を記録する
・日課を作り、そのとおりに生活を送る
・集中しやすい環境を整える
・指示や頼み事は、ひとつずつ伝えてもらうようにお願いする
・必要な作業や行動を紙に書き出しチェックリストを作成する
・チェックリストどおりに行動する
・絵や文字を使うなど、やりやすい方法で構わないので、まずは会話を試みる

●ご家族ができる対策
・積極的にコミュニケーションを取る
・コミュニケーションを取るときに子ども扱いしない
・ご本人の行動やご家族の作業内容を表にまとめてチェックする
・デイサービスなどを利用する


高次脳機能障がいは、早期に適切な治療を受けることで回復する可能性があります。高齢者では「疲れや年齢による衰えの影響」と勘違いされやすいこともあり、検査や治療が遅れやすいです。特に季節の変わり目は心身の不調が起こりやすく、深刻な疾患が見逃されやすい時期でもあります。気になる不調に気づいたときは、認知症のチェックも併せて専門の医療機関に相談しましょう。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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