高齢者が転倒しやすくなる原因と予防対策

高齢者が転倒しやすくなる原因と予防対策

高齢者の転倒は生活の質を低下させ、寝たきり・認知症のリスクを高める可能性があります。この記事では、高齢者が転倒しやすくなる原因と予防対策について解説します。

高齢者が転倒しやすくなる原因

高齢者が転倒しやすくなる原因には、内的要因と外的要因があります。

●内的要因
主な内的要因として、以下が挙げられます。

・身体能力の低下:筋力低下・骨や関節の衰え・感覚鈍麻・疾患の影響によりバランス感覚が低下する、視力低下・視野狭窄により段差等に気付きにくくなる 等
・精神面・心理面の問題:焦り・不安・緊張・興奮等で注意力が散漫になる 等
・薬の副反応:多量・多種類の薬を服薬している等の影響で、副反応が起こりやすくなっている可能性がある

●外的要因
主な外的要因として、以下が挙げられます。

・履物(靴・サンダル・スリッパ等):脱げやすい・滑りやすい・サイズが合わない履物を履いている 等
・段差:階段や玄関の段差・引き戸のレール部分・カーペット・敷居 等
・床の状態:穴やくぼみがある・平坦でない・滑りやすい 等
・暗さ:常夜灯や足元灯を使用していない 等
・障がい物:電気コード・滑りやすいマット・カーペットの折れ端・リモコン・鞄・書類 等

転倒の予防対策

内的要因・外的要因から見た転倒の予防対策は、以下の通りです。

●内的要因の対策
転倒を予防するためには、筋力・バランス感覚を保つため、適度な運動を習慣化することをおすすめします。運動に慣れていない方は、散歩・ウォーキング等、手軽にできる運動から取り組み始めてみてください。スクワット・かかとの上げ下ろし等の簡単な筋力トレーニングもおすすめです。また、ストレッチで柔軟性を高めることもバランス感覚を保つことにつながり、転倒予防に役立ちます。

●外的要因の対策
通行の妨げになる障がい物を片付ける等し、転倒しにくい環境に整えましょう。また、廊下・浴室・階段に手すりを設置する・段差を少なくする等の介護リフォームを検討しても良いと思います。介護リフォームは補助金の対象になる可能性があるため、検討される方はリフォーム前に自治体の窓口で相談してください。また、歩行器・歩行車等の介護用品を使用したり、着脱しやすく滑りにくい履物を使用したりすることもおすすめです。


高齢者の転倒予防では、薬の副反応にも注意する必要があります。副反応が起こっていてもご自身で気付けなかったり、ご自身が気付いている場合でも周囲に遠慮して体調の変化を伝えなかったりする可能性があります。周囲の方は、普段と違う様子がないか服用後の変化を注意深く観察することをおすすめします。初めての薬を服用する際は、特に注意してください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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