「介護うつ」の症状と予防対策

「介護うつ」の症状と予防対策

「介護うつ」とは、高齢者の方や障がい者の方等の介護をしている際に発症するうつ病のことです。正式な疾患名ではありませんが、症状の程度によって治療が必要になる可能性があります。この記事では、介護うつの症状と予防対策について解説します。

介護うつの症状

介護うつの症状は、一般的なうつ病と同様、初期の状態ではご本人も周囲の方も気付きにくい特徴があります。少し疲れている・体調が悪い等と軽く考え放置すると、症状が進行し重症化する可能性があるため注意が必要です。以下の症状が2週間以上続く際は、早めに医療機関を受診しましょう。

・食欲不振:何を食べても美味しくないと感じる等も食欲不振である可能性があり、食事量が減ることで体重が減少する場合もある
・睡眠障がい:寝付きが悪い・寝ている間に何度も目が覚める・朝早く起きてしまう・十分に眠った感じがしない等の症状があり、昼間の強い眠気に悩まされる場合もある
・疲労感・倦怠感:肩こり・頭痛・やる気が出ない・無気力等の症状として現れる場合もある
・不安感・焦燥感:原因が分からない焦りや不安で気持ちが落ち着かなくなり、騒音・物音に過敏になる等、神経質になる場合もある
・憂鬱(ゆううつ)感:気分が落ち込み消極的になり、会話が億劫になる等の変化が起こり、周囲の出来事や話題への興味・関心が少なくなり、ひとりの世界に入り込むようになる
思考障がい:頭が思うように働かず仕事の効率が落ち、物事をネガティブに捉えるあまり「自分なんかいないほうがいい」等と自暴自棄になる場合もある

介護うつの予防対策

介護うつは、介護による精神的負担・身体的負担・経済的負担が原因になりやすいと言われています。どのような状況であっても、介護をひとりだけで行うことは難しいです。以下を心がけ、「ひとりでやらなければ」と思い込まないように気を付けてください。

・ストレスを自覚する
・誰かに相談する
・介護に関する情報を集める
・介護サービス・介護保険等を利用する

ご家族・ご親戚・ご友人等に頼れない状況の方は、介護サービス等を利用することで精神的負担・身体的負担を軽減できる可能性があり、介護保険等を利用することで経済的負担を軽減できる可能性があります。お住まいの自治体・地域包括支援センター・ケアマネジャー・ソーシャルワーカー等と相談しながら、ご自身に適した支援を受けられるようにしましょう。


介護うつを予防するためには、介護から離れてリラックス・リフレッシュをする「息抜き」の時間を作ることもおすすめです。また、生活習慣の乱れが影響する可能性もありますので、ご自身の食生活や睡眠習慣にも気を付けるようにしてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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