心臓MRI検査について

心臓MRI検査について

心臓や心臓周辺の血管に何らかの異常が見つかった際、心臓MRI検査が行われる可能性があります。この記事では、心臓MRI検査について解説します。

心臓MRI検査とは

心臓MRI検査は、MRI(磁気共鳴画像)で心臓を撮影し、心臓や心臓周辺の血管に起こっている異常・病変の状態を調べる検査です。MRI装置は強力な磁力を使用し、体内の水分に含まれる水素原子核に反応を起こすことで画像化する医療機器であり、放射線(X線)を使用せず体を輪切りにした画像を撮影することができます。

心臓MRI検査は、撮影方法・撮影角度を変えることで、心臓全体の大きさや動き・心筋の性質や厚さ・冠動脈(心筋に血液を供給する血管)の状態等を調べることができます。心臓MRI検査では、主に以下の疾患を発見できる可能性があり、心臓CT検査・心臓カテーテル検査等を組み合わせることでより詳細な検査が可能になります。

・心筋梗塞
・心筋の変化・浮腫
・先天性心奇形
・心機能低下
・心不全
・肥大型心筋症 等

心臓MRI検査と心臓CT検査の違いについて

MRI装置と同様、体を輪切りにした画像を撮影できる医療機器としてCT装置があります。MRI装置は磁力、CT装置は放射線を使用して撮影するという違いがあり、心臓MRI検査では造影剤を使用しなくても検査ができる場合がありますが、心臓CT検査では造影剤が必要になります。なお、心臓MRI検査ではガドリニウム造影剤、心臓CT検査ではヨード造影剤が使用されます。心臓MRI検査と心臓CT検査のメリット・デメリットは、以下の通りです。

●心臓MRI検査のメリット
・磁力を使用した検査のため、放射線被ばくのリスクがない
・造影剤を使用せず心臓・冠動脈の検査が可能であり、造影剤を使用することでさらに詳細な検査が可能になる

●心臓MRI検査のデメリット
・1部位ずつの撮影しかできず、1部位の撮影に30分以上かかる
・検査時の音が大きい
・撮影時間が長いため、閉所恐怖症の方は検査が難しい
・ペースメーカーを植え込んでいる方は、誤作動のリスクがあるため検査を受けられない可能性がある

●心臓CT検査のメリット
・1回の撮影で全身の検査が可能
・撮影時間が短い

●心臓CT検査のデメリット
・健康に影響しない程度とされているが、少量の被ばくがある
・画像にコントラストが付きにくいため心臓CT検査では造影剤が必要であり、造影剤にはアレルギー等のリスクがある
・骨に囲まれている部位等では、明瞭に映らない可能性がある


心臓MRI検査・心臓CT検査には、それぞれメリット・デメリットがあります。どちらが適しているかについては検査部位・検査内容・検査を受ける方の状態等により変化し、並行して別の検査が必要になる可能性もあります。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

生24-1284,商品開発G

関連記事