肥満外来について

肥満外来について

肥満は様々な疾患の原因になるため早めの対策が推奨されますが、「自己管理が難しくダイエットが長続きしない」等の悩みを抱えている方もいらっしゃると思います。肥満外来は、医師・管理栄養士等が食生活・運動習慣・生活習慣の指導を行い、肥満に悩む方の体調管理をサポートする診療科です。この記事では、肥満外来について解説します。

肥満外来の診療対象

肥満外来は主に以下の方が対象であり、肥満の程度・原因に合わせダイエットプログラムを提案され、肥満が引き起こす疾患(生活習慣病等)の検査・治療等を受けられます。

・中等度以上の肥満で悩む方:一般的な目安はBMI(体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))が30以上
・健康診断等の検査でメタボリックシンドロームの指摘をうけた方
・肥満が原因のいびき・睡眠時無呼吸症候群等で悩んでいる方
・肥満による腰痛・膝痛等で悩んでいる方 等

肥満外来の診療の流れ

肥満外来では、一般的に以下の流れで診療が進められます。

1.問診・身体測定
医師・管理栄養士等から、普段の食生活・運動習慣・生活習慣等について問診が行われ、体組織値(身長・体重・体脂肪率等)・ウエスト周囲径等を計測し、肥満の状態を調べます。その後、肥満の原因を分析し、治療の指針が立てられます。

2.詳細な検査
肥満による健康への影響と生活習慣病の有無を調べるため、血液検査・尿検査・心電図検査・血圧検査・X線検査・心肺機能検査等を行います。

3.ダイエットプログラムの提案
上記の結果から、以下を組み合わせたダイエットプログラムの提案が行われます。

・認知行動療法(食事内容・体調・体重・ウエスト周囲径等を継続的に記録し、ダイエットに取り組むプログラム)
・ダイエットに適した食生活の提案
・食欲・脂肪吸収の抑制が期待できる薬の処方
・負担が少なく続けやすい運動療法の提案


BMIが35以上の高度の肥満の方は、肥満外来での検査・治療に保険診療が適用される可能性があり、BMIが35未満であっても、肥満が原因で高血圧・糖尿病・脂質異常症・脂肪肝・高尿酸血症・睡眠時無呼吸症候群・腰痛・膝痛等を引き起こしている場合は、保険診療が適用される可能性があります。肥満の方・肥満が原因で疾患・体調不良等を起こしている方は、肥満外来がある医療機関に相談することをおすすめします。
※診療内容・保険診療適用の可否については、その方の状態や医療機関の診療方針等で異なる場合があるため、医療機関にご確認ください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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