【仕事と介護の両立支援】 親の"葬儀"や"お墓"のこと

【仕事と介護の両立支援】 親の"葬儀"や"お墓"のこと

親の葬儀やお墓のことはできるだけ本人の希望をかなえてあげられるようにしたいものです。この記事では、元気なうちだからこそ話せる親の葬儀やお墓について解説します。

親の"葬儀"や"お墓"のこと

あまり考えたくないですが、いつかは、親の命の灯が消える瞬間がきます。
病院で亡くなると、通常、その病院と提携する葬儀社を紹介されます。
悲しみのなかでの慌ただしい場面であり、仕切ってもらえるのは助かるのですが、後から「あれっ?」と思うことも。
「親の望んでいた葬儀じゃなかった」「思いのほか、費用が高くついた」と悔やむ人もいます。
こうしたトラブルを避けるためか、「亡くなる前に、葬儀社を決めておいた」という声を聞くことが増えました。その時が来たら、病院には「お願いしているところがあります」と言い、決めた葬儀社に電話を入れれば、寝台車で迎えに来てご遺体の搬送をしてくれます。
Xさん(40代)の母親が亡くなったときも、病院提携の葬儀社にお願いし、通夜、葬儀を行いました。
「すべてが終わって母の荷物整理をしていたとき、母が葬儀の互助会に入っていたことが分かったんです」とXさん。葬儀の互助会とは、会員になり毎月一定額の掛金を払い込むことにより、儀式に対するサービスを受けられるシステムです。「せっかく本人が準備していたのに、実現してあげられず申し訳なかった」とXさんは悔やみます。
もしかすると、Xさんの母親のように、あなたの親も葬儀について何がしかの準備をしているかもしれません。近頃は「これ、私の遺影よ」と微笑みながら見せてくれる人もいます。葬儀のことだけでなく「お墓」に関しても、あれこれ考えている人も……。
親の死期が迫ると、葬儀やお墓のことを聞くのはためらわれます。元気なうちだからこそ話せるテーマです。できるだけ本人の希望をかなえてあげられるよう、心積もりがあるかどうか聞いておきたいものです。
◆主な葬儀とお墓の種類◆
○一般葬儀 ・・・家族、親族のほか、友人、仕事関係者、ご近所等、幅広い人が参列する
○家族葬 ・・・家族、親族をはじめ故人とごく親しかった友人等だけが参列する
○直葬 ・・・通夜や葬儀を行わず、火葬だけで終える
○自由葬 ・・・特定の宗教儀礼を行わず形式にとらわれないお別れ会

◆様々なお墓(埋葬)◆
○継承墓 ・・・先祖代々でつないでいく
○個人墓 ・・・1人で眠る
○夫婦墓 ・・・夫婦2人だけで眠る
○共同墓 ・・・他の人と一緒に眠る
○樹木葬 ・・・樹木や花の下で眠る
○海洋散骨 ・・・パウダー状の遺骨を海に撒く
提供元:介護・暮らしジャーナリスト 太田差惠子

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