アルツハイマー型認知症の特徴と初期症状について

アルツハイマー型認知症の特徴と初期症状について

アルツハイマー型認知症の治療は、早期発見が大切であると言われています。この記事では、アルツハイマー型認知症の特徴と初期症状について解説します。

アルツハイマー型認知症の特徴

脳は、記憶・情報処理・日常生活動作等を司っています。アルツハイマー型認知症は、脳に不可逆的(元の状態に戻れないこと)な異変が起こり、記憶・情報処理・日常生活動作等に問題が起こる疾患です。アルツハイマー型認知症を発症すると、脳内で情報のやり取りをしている神経細胞が効率よく機能しなくなることで、症状が現れるようになります。

なお、アミロイド斑の沈着・神経原線維変化等の脳の異変がアルツハイマー型認知症の主な原因と考えられていますが、完全に解明されたわけではありません。これらの脳の異変はアルツハイマー型認知症の発症前から起こっていて、発症後に脳全体に広がることで症状が進行していきます。アルツハイマー型認知症は身体的な症状が現れにくく、認知機能の低下・人格や行動の変化等の症状が前面に出やすく、これらの症状を自覚しにくいことが特徴であると言われています。

アルツハイマー型認知症の初期症状について

アルツハイマー型認知症は、早期に治療・リハビリを行うことで、進行を予防できる可能性があります。以下の症状・変化が初期症状として現れる可能性があるため、気付いた際は早めに医療機関を受診しましょう。

・日常生活で物忘れが目立つ。記憶力が著しく低下する
・仕事等で失敗・ミス等が増える。今までなかったような失敗をする
・会話が少なくなり、人目を避けるようになる
・元気がなくなり、不安そうな表情が目立つようになる
・すぐばれる嘘・ごまかしをするようになる
・話のつじつまが合わず、他人に話を合わせようとする
・以前からの趣味・関心に興味を失う
・今までにはなかったような不可解な行動をするようになる
・計画する・問題を解決する等ができなくなる
・慣れている手順を普段どおり行えなくなる
・いつも楽しんでいたことに関する情報を忘れる
・時間・場所等がわからなくなり、混乱する
・視覚による判断・空間認識ができなくなる
・色の濃淡が分からなくなる
・話すこと・書くことが上手くできなくなる
・置き忘れが多くなり、置き忘れたこと自体を忘れてしまう
・判断力が低下する
・気分や人格に変化が生じる 等


アルツハイマー型認知症は高齢の方に多い疾患ではありますが、若い方が発症する可能性もあります。ご自身はもちろん、ご家族・ご友人等、身近な方の変化・症状に気付いた際は、年齢に限らず早めに医療機関を受診するようにしてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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