【仕事と介護の両立支援】 介護保険は早めに申請を!

【仕事と介護の両立支援】 介護保険は早めに申請を!

介護保険を申請するタイミングが分からないという声を聞くことがあります。この記事では、介護保険の申請タイミングについて解説します。

介護保険は早めに申請を!

公的な介護保険があることは知っていても、申請するタイミングが分からないという声を聞くことがあります。
中には「寝たきりにならないと使えない」と思い込んでいる人もいるようです。介護保険の認定には「要支援1、2」「要介護1~5」と7段階あり、「要支援」は、基本的には1人で生活できる状態です。
つまり、介護保険は要介護になることを予防しようという目的で利用することもできると言えます。
相当具合が悪くなってからではなく、少し不自由が生じてきたら速やかに申請しましょう。
もし「非該当」となっても、何らかの自治体サービスを利用できる可能性があります。
分からないことは、親の暮らす地元の地域包括支援センターで相談を。
Rさん(40代)の同居の母親(70代)は肺炎で入院。体力が低下したせいか、退院後も、日課だった散歩に行かなくなったそうです。地域包括支援センターに相談したところ、介護保険の申請を勧められました。
結果は「要支援1」。「週に1回、デイサービスに行くようになり、母は少しずつ元気と明るさを取り戻しました。私と一緒だったら、散歩にも出掛けるようになったんですよ」とRさんは話します。
もし、Rさんの母親が介護保険の申請をしていなかったら、家に閉じこもり、状況は更に悪化したことも考えられます。良いタイミングで、サービスの利用を開始しました。Rさんの母親は退院後の申請でしたが、心身の状態が安定していれば、入院中でも申請可。退院後、すぐにサービスを利用したい場合は、早めに地域包括支援センターに相談することをお勧めします。
◆要介護度別 身体状態の目安◆

○要支援1…日常生活は基本的に自分でできるが、要介護になることを予防するために少し介助が必要な状態
○要支援2…立ち上がりや歩行が不安定。トイレや入浴などで一部介助が必要だが改善する可能性が高い状態
○要介護1…立ち上がりや歩行が不安定。トイレや入浴などで部分的に介助が必要な状態
○要介護2…起き上がりが自力では困難。トイレや入浴などで一部または全面的介助が必要な状態
○要介護3…起き上がり、寝返りが自力では難しい。トイレや入浴、衣服の着脱など多くの行為で全面的介助が必要な状態
○要介護4…常時介護なしでは、日常生活を送ることが難しい状態
○要介護5…生活全般について全面的介助が必要な状態
提供元:介護・暮らしジャーナリスト 太田差惠子

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