くも膜下出血のリハビリテーションについて

くも膜下出血のリハビリテーションについて

くも膜下出血の主な原因は、くも膜下腔(くも膜と軟膜の間にある空間)を走行する動脈の脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)の破裂と言われています。この記事では、くも膜下出血のリハビリテーション(リハビリ)について解説します。

急性期リハビリテーションについて

くも膜下出血でダメージを受けた脳細胞を再生することはできませんが、リハビリに取り組むことにより運動の指令を出す「新しい回路」を、脳内の別の部位に作ることができる可能性があります。このような「新しい回路」を作るため、及び、脳機能を回復するためには、発症後約3カ月程度の期間が重要とされていることから、可能な限り早期にリハビリを始めることが大切と言われています。

「急性期リハビリテーション」は、発症直後から数週間程度の期間に行われるリハビリのことです。寝たきりが長期化すると、筋力低下・関節可動域の減少・骨が脆くなる・認知機能の低下等を引き起こす可能性があるため、この時期には状態に合わせ、主に以下のプログラムを行います。

・離床訓練:座る・立つ・ベッドから車椅子に乗り移る 等
・日常生活動作訓練(ADL訓練):食事を摂る・着替える・トイレに行く 等
・摂食・嚥下訓練:食事を噛んで飲み込む 等
・機能回復訓練:運動麻痺・高次脳機能障がい(集中力・記憶力の低下等)・言語障がい等が生じた場合、症状に合わせた訓練をする 等
・ストレッチ 等

回復期リハビリテーションについて

回復期リハビリテーションは、発症後数週間から数か月経過し、ある程度体を動かせる状態になった際に行います。症状緩和、及び、退院後のQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)の向上を目的に、ADL訓練・復職訓練等を行います。この時期は、機能が低下しているところの回復に重点を置き、主に以下のプログラムを行います。

・運動機能の回復:ベッドから起き上がる・車椅子に乗り移動する・歩行訓練 等
・作業療法:箸の練習・着替え・トイレ・入浴訓練 等
・その他:言語機能・嚥下障がい等がある方には個別の訓練をする 等

維持期リハビリテーションについて

維持期リハビリテーションは、入院中(急性期・回復期)に回復した機能を退院後も維持し、日常生活でできることを増やしながらQOLを向上させるために行います。ご自宅で日常生活を送りながら社会復帰を目指すことが主な目的になるため、「生活期リハビリテーション」と呼ばれることもあります。この時期は、ご自身の状態に合わせたプログラムを積極的・主体的に取り組むことが大切になるため、自宅内に手すり・スロープ・踏み台等を設置する等し、リハビリを安全に行える環境を整えることが大切です。


上記で説明したように、くも膜下出血のリハビリは退院後も続きます。支援制度等を利用しながら、前向きに取り組み続けられる環境を整えるようにしてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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