認知症予防におすすめのレクリエーション 〜 足・下半身を使った運動 〜

認知症予防におすすめのレクリエーション 〜 足・下半身を使った運動 〜

高齢者が認知症を予防するには、健康なうちに、あるいは認知機能低下が軽度のうちに、対策をとることが重要です。そのなかでも脳の機能維持に有効と考えられているのが、運動を取り入れたレクリエーションです。
今回は、主に足を使った認知症予防レクリエーションをご紹介していきます。

認知症予防におすすめのレクリエーション:竹ふみステップ運動

下半身の運動は、脳の前頭葉の機能を高めることがわかっており、下肢運動を20分程度行うことで認知機能の低下を予防する効果が期待できます。

この「竹ふみステップ運動」は、竹ふみをイメージしながら前後・左右のステップ運動を行うレクリエーションです。足を動かす方向を変えたり、テンポを変えたりと創意工夫することで単調になりすぎず、頭を使いながら楽しく運動することができます。

やり方(運動時間:10分程度)

1.★新聞紙を筒状に丸めたものやタオル(竹の代わりになるものを2本1組で用意する。長さは40〜50cm程度)を用意する。
2.★を2本を縦向きで左右に並べ、間に自分が立てるくらいの間隔を空ける。
3.★の2本の間に立ち、その場で足踏みをする。
4.テンポよく(「1・2・3・4…」とリズムに乗りながら)、右足で右横の★をまたぎ、元に戻す。次は左足で左横の★をまたぎ、元に戻す。これを何度か繰り返す。
5.4のステップに慣れたら、右足を前に出し、元に戻す。次は左足を前に出し、元に戻す。これをテンポよく何度か繰り返す。
6.5のステップに慣れたら、★の置き方を変える。今度は2本を横向きで前後に並べ、間に自分が立てるくらいの間隔を空ける。
7.テンポよく、右足で前方向の★をまたぎ、左足も同じくまたいで両足を揃える。次は右足で1つ後ろの★をまたぎ、左足も同じくまたいで元の位置に戻る。


上記は基本のステップです。一定のテンポを取りやすくするためには、音楽や歌のリズムに合わせながら行うといいでしょう。

足腰が丈夫な方は、「2本の★を両足でジャンプして開脚する」といった難度の高いアレンジに挑戦してみると、下半身を大きく動かす分、高い運動効果が得られるでしょう。

認知症予防におすすめのレクリエーション:新聞紙を丸めろ!ゲーム

座ったまま取り組めるレクリエーションで、車椅子の方でも楽しく行うことができます。
足の指先を使って新聞紙を丸めたり、広げたりすることで、足指や足首、ふくらはぎの筋力が鍛えられ、全身や脳への血流の促進も期待できます。

やり方(運動時間:10分程度)

1.4分の1の大きさに切った新聞紙を用意し、靴下を脱いで椅子に座る。
2.足元の床に新聞紙を置き、両足の指をたぐり寄せるようにして新聞紙を丸くクシャクシャに丸めていく。ある程度丸めたら、足の裏を使って固く丸めていく。
3.足で丸めた新聞紙を両手に取ってギュッと握り、さらに固く丸める。
4.丸めた新聞紙を床に置き、今度は両足の指を使って広げる。広げられたら、破かないように注意しながら新聞紙のしわも伸ばしていく。

場が楽しくなるようなBGMを流しながら行うのがおすすめです。
2人以上でやる場合は、「早く新聞紙を丸めた人が勝ち」というようなゲーム要素を取り入れると盛り上がるでしょう。

おわりに:立っても座ったままでも楽しめる!運動レクリエーションで認知症予防を

今回は足や下半身を使った認知症予防レクリエーションとして、立ったままできるものと、座ったまま取り組めるものの2種類をご紹介しました。個人の運動機能に合わせて、難易度や強度を調整するようにしてください。


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