ミネラルの宝庫、海藻を食べよう

ミネラルの宝庫、海藻を食べよう

ミネラルは体を動かしたり、体温を維持するなどの生命活動を維持するにはなくてはならない栄養素です。人に必要なミネラルは「必須ミネラル」と呼ばれ、16種類が代表的なものとして挙げられています。
海苔、ひじき、わかめ、寒天、めかぶ、…。日本人の伝統的な食生活に欠かせない食材である海藻には、カルシウムやマグネシウム、カリウム、鉄、銅、クロム、ヨウ素など様々なミネラルが含まれています。海藻のパワーを知り、食事に上手に取り入れ、元気・きれいを手に入れましょう。

カルシウム

海のミネラルを大量に含む海藻はカルシウムも大量に含んでいます。カルシウムは健康的な歯や骨をつくる作用があります。特にわかめ、ひじき、昆布、あおさなど乾燥した海藻は同量の牛乳よりも多くカルシウムを含んでいます。

マグネシウム

マグネシウムには、カルシウムと同様に骨を強くする働きや神経の興奮を抑える働きがあります。マグネシウムはカルシウムと一緒に摂取することでお互いの働きを助け合うことができるので、マグネシウムもカルシウムも含まれている海藻は栄養的にとてもメリットが高い食材と言えます。

カリウム

わかめ、昆布、あおさ、海苔など海藻類にはカリウムが豊富です。カリウムには、過剰なナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂りすぎを予防するために重要な栄養素です。そして、ナトリウムとのバランスを取りながら血圧を調整したり細胞を正常に保ったりする役割もあります。カリウムは水に溶け出る性質があるので、昆布だしなどだし汁として利用することもおすすめです。

鉄釜で炊いたひじきや海苔に多く含まれている鉄は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となります。鉄が不足すると赤血球が十分に作られず、貧血などの症状を引き起こす可能性があるため、日常的な摂取が必要です。海藻に含まれる鉄分は、非ヘム鉄と呼ばれる鉄分で、動物性のたんぱく質やビタミンCと一緒に食べることによって吸収率が上がります。

ヨウ素

昆布やわかめ、海苔などに多く含まれるヨウ素は、甲状腺ホルモンの原材料です。新陳代謝を促進する効果や、子どもの成長ホルモンを活性化させる効果があります。ただし、1日に必要な摂取量は多くないため、過剰摂取にならないよう注意してください。

少量の海藻を食べるだけでも何種類ものミネラルをとることができます。栄養バランスの取れた食事を摂りたいと考えている方は、おかずの中に1品海藻を加えることをおすすめします。
東京臨海病院管理栄養士 日本糖尿病療養指導士、NST専門療法士 青木淳子
提供元:和洋女子大学、株式会社ライフケアパートナーズ

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