"人生100年時代"と言われている現代、いつまでも元気にいきいきと過ごしたいと誰もが願うことでしょう。心身ともに健康で過ごすために、日々の生活におけるヒントを見つけて実践してみましょう。
2020年9月に厚生労働省から報告された日本の高齢者状況では、ついに100歳以上の人口が8万人を超え、女性に限って言えば、4人に1人は70歳以上という状況になりました。そのような日本で、自分の健康寿命をいかに延ばすかが大きな関心事でしょう。
2020年9月に厚生労働省から報告された日本の高齢者状況では、ついに100歳以上の人口が8万人を超え、女性に限って言えば、4人に1人は70歳以上という状況になりました。そのような日本で、自分の健康寿命をいかに延ばすかが大きな関心事でしょう。
フレイル予防の3つの柱
図に示したように、フレイルとは高齢に伴う衰弱を示す言葉です。健康な状態から、フレイルを経て介護が必要な状態になります。しかし、図にあるように生活を見直すことで、健康に戻すこともできるのです。
フレイル予防には3つの柱「社会とのつながり」「食生活の充実」「からだを動かす」があります。
特にコロナ禍の今は、社会とのつながりの場が著しく減っています。地域の集会やコミュニティで、家族以外の他人と話をすることは、フレイル予防に大切なことです。さらに、外出を控えるあまり体を動かす機会が減っているのも確かです。ソーシャルディスタンスを保ちながら、他人との会話や、運動を少しずつ戻したいものです。
フレイル予防には3つの柱「社会とのつながり」「食生活の充実」「からだを動かす」があります。
特にコロナ禍の今は、社会とのつながりの場が著しく減っています。地域の集会やコミュニティで、家族以外の他人と話をすることは、フレイル予防に大切なことです。さらに、外出を控えるあまり体を動かす機会が減っているのも確かです。ソーシャルディスタンスを保ちながら、他人との会話や、運動を少しずつ戻したいものです。
以下では、フレイル予防の3つの柱のうち、特に私たちの体を作る食生活のポイントについて、詳しくご紹介します。
食生活でのポイント
フレイル予防の観点からは、メタボ予防で肥満を少しでも減らす食事から、栄養不足にならないような、充実した食事へと、食事の考え方の切り替えが必要になります。体重も少なすぎては、抵抗力が低下します。毎日3食食べることはもちろんですが、ご飯や、麺・パンなどの炭水化物に偏らないようにして、卵・肉・魚・大豆・乳製品といった良質なたんぱく質を多く含む食べ物を意識して食べるようにしましょう。そして、その時に意識して欲しいことは、「しっかり噛んで、バランス良く食べる」ということです。
食べ方について
噛む力が落ちてしまうと、食べたい物が食べられずに栄養不足になる心配があります。国民健康・栄養調査でも、噛むことに不自由さのある人たちは、なんでも噛める人たちに比べ、全ての栄養素で摂取量が少ないことが分かっており、自分の歯でも義歯でも、噛める歯を維持することはとても大切です。
噛める歯とは、「焼き肉」位の硬さのものが噛めることです。国民健康・栄養調査の結果では、20-40歳代の人たちは魚より肉を多く摂取し、60歳以上では魚の摂取量が多くなることがわかってます。肉はたんぱく質も多く、噛み応えもしっかりあるので、魚と肉を並行して食べるよう心がけることで、毎日の食事でフレイル予防ができるでしょう。
噛める歯とは、「焼き肉」位の硬さのものが噛めることです。国民健康・栄養調査の結果では、20-40歳代の人たちは魚より肉を多く摂取し、60歳以上では魚の摂取量が多くなることがわかってます。肉はたんぱく質も多く、噛み応えもしっかりあるので、魚と肉を並行して食べるよう心がけることで、毎日の食事でフレイル予防ができるでしょう。
フレイルのチェック方法
フレイルを調べるための簡易式方法に「イレブンチェック」があります。その11項目の中から食事に関連した4項目を示しました。以下のうち、1~3は「いいえ」、4は「はい」が1つでもあれば要注意です。
1.ほぼ同じ年齢の同性と比較して健康に気をつけた食事を心がけていますか
2.野菜料理と主菜(お肉またはお魚)を両方とも毎日2回以上は食べていますか
3.「さきいか」「たくあん」くらいの固さの食品を普通に噛み切れますか
4.お茶や汁物でむせることがありますか
出典:東京大学高齢社会総合研究機構 飯島勝矢 「フレイル予防ハンドブック」より引用
食生活は毎日の繰り返しです。少しの変化の積み重ねが自ずと「成果」となって現れます。ポイントは、噛むことを意識して食べることです。そのことが噛むことへの気づきにつながります。先ず、その見直しと改善から始めましょう。
1.ほぼ同じ年齢の同性と比較して健康に気をつけた食事を心がけていますか
2.野菜料理と主菜(お肉またはお魚)を両方とも毎日2回以上は食べていますか
3.「さきいか」「たくあん」くらいの固さの食品を普通に噛み切れますか
4.お茶や汁物でむせることがありますか
出典:東京大学高齢社会総合研究機構 飯島勝矢 「フレイル予防ハンドブック」より引用
食生活は毎日の繰り返しです。少しの変化の積み重ねが自ずと「成果」となって現れます。ポイントは、噛むことを意識して食べることです。そのことが噛むことへの気づきにつながります。先ず、その見直しと改善から始めましょう。
和洋女子大学大学院 総合生活研究科 教授 管理栄養士 博士(栄養学)柳澤 幸江
提供元:和洋女子大学、株式会社ライフケアパートナーズ
提供元:和洋女子大学、株式会社ライフケアパートナーズ