【健康コラム】運動時の水分補給の重要性

【健康コラム】運動時の水分補給の重要性

"人生100年時代"と言われている現代、いつまでも元気にいきいきと過ごしたいと誰もが願うことでしょう。心身ともに健康で過ごすために、日々の生活におけるヒントを見つけて実践してみましょう。

近年、健康のために運動を行う人は増えています。運動を行うと体温の上昇により汗をかきますが、特に夏は外気温の上昇により、大量の汗をかくため正しい水分補給を行わなければ熱中症の危険性が高まります。そこで今回は、運動時の水分のポイントについて、量、質、タイミングの3つに分けてご紹介します。

水分の量

水分補給の基本は、汗などによって体内から失われた水分を補給することです。運動をすると運動によって汗を大量にかくだけでなく、息遣いが荒くなり、呼気としても水分が失われるため、多くの水分が必要になります。そのため、運動強度が高い時や外気温が高い時は、水分摂取量を多くしなければなりません。

水分補給の目安量を知る方法として、運動前後の体重測定があります。運動前よりも運動後の体重が2%以上減少していれば運動中の水分補給量が少ないと判断することができるため、体重を確認するようにしましょう。もうひとつは、日本体育協会(現:日本スポーツ協会)から発表された以下の表です。ポイントは、運動を開始する前に水分をしっかり補給しておくこと、そして運動時間が長い時は必ず塩分(ナトリウム)を含む水分(スポーツドリンク)を補給することです。運動中もこまめな水分補給を忘れずに行いましょう。
 (1595)

水分の質

運動中に補給すべき水分は、ナトリウムと糖質を含むスポーツドリンクです。ナトリウムの量は、塩分相当量として0.1~0.2g(100ml中)程度が望ましいでしょう。糖質の量は、4~8%が理想と考えられており、現在発売されている多くのスポーツドリンクは、このナトリウムと糖質がバランスよく含まれています。スポーツドリンクは、自身が好きな味にすることで、摂取量も増えて熱中症の予防に役立つことが研究結果から明らかになっています。また、水分の温度を5~15℃にすると吸収率もよくなるため、適度に冷えた水分を補給するようにしましょう。

水分補給のタイミング

水分補給をするタイミングで大事なことは、のどが渇いたと感じる前に水分を摂取することです。のどが渇いたと感じたときには、体内の水分が不足している状況にあることを理解しましょう。また、運動前にしっかりと水分を補給しておくことも重要です。運動前、運動中、運動後にこまめに水分補給をすることは、運動の質を高めてくれるだけでなく、熱中症の予防にも効果的です。

気温の上昇や運動の強度に合わせて正しい水分補給を行うことができれば、効果的な運動を継続することができます。正しい水分補給で熱中症を予防しながら、楽しく運動を行いましょう。
生20-5173,商品開発G

関連記事

  • 脳出血治療の予後について

    脳出血治療の予後について

    脳出血は、予後が厳しい疾患のひとつと言われています。この記事では、脳出血治療の予後について解説します。

  • 脳梗塞による麻痺(まひ)のリハビリテーション

    脳梗塞による麻痺(まひ)のリハビリテーション

    脳梗塞で麻痺を起こすと、寝たきりになることでうつ症状・認知症等を発症する可能性があります。この記事では、脳梗塞による麻痺(まひ)のリハビリテーション(リハビリ)について解説します。

  • 転移性肝がんについて

    転移性肝がんについて

    肝がん【肝臓に発生するがん】には、原発性肝がん【肝臓の細胞が悪性腫瘍(がん)化して生じるがん】と転移性肝がん【他部位・他臓器で発生したがん細胞が肝臓に転移し発生するがん】があり、転移性肝がんは原発性肝がんよりも発症数が多いと言われています。この記事では、転移性肝がんについて解説します。