【健康コラム】心筋梗塞ってどんな病気?発症リスクを高める要因と予防策

【健康コラム】心筋梗塞ってどんな病気?発症リスクを高める要因と予防策

"人生100年時代"と言われている現代、いつまでも元気にいきいきと過ごしたいと誰もが願うことでしょう。心身ともに健康で過ごすために、日々の生活におけるヒントを見つけて実践してみましょう。

心筋梗塞は、命にかかわる怖い病気です。では、具体的にどんなことが原因で起こるのでしょうか?また、発症リスクの要因と、そのリスクを避けるための予防策にはどんなものがあるのでしょうか?

心筋梗塞ってどんな病気?

心筋梗塞は、脳梗塞などと同じ「血管の詰まり」が原因で発症します。
心臓が動くために必要な栄養や酸素を送る「冠動脈」が詰まって血液が流れなくなると、流れなくなった部分より先にある心臓の筋肉(心筋)が壊死してしまうためです。

壊死した部分が大きければ大きいほど命を落としやすくなり、壊死した部分が小さければ小さいほど一命を取り留める可能性が上がります。

心筋梗塞の発症リスクを高める要因とは

血管(心筋梗塞の場合は冠動脈)が詰まるのは「動脈硬化」と、動脈硬化によってできる「血栓」が大きな原因です。
動脈硬化になると、血管の壁に脂質が大量に溜まって塊になり、血管を狭くしてしまい、血管の壁も硬く、もろくしてしまいます。すると血管が傷つき破れやすくなり、修復するために集まってきた血小板が血栓を作ってしまうのです。

動脈硬化は通常、加齢とともにゆっくり進行していきますが、高血圧・高コレステロール血症・糖尿病・肥満などの生活習慣病や、運動不足・脂質や糖質の多い食事・喫煙やストレスといった生活習慣があると、急激に進みやすくなります。

また、女性ホルモンのエストロゲンには動脈硬化の原因である「悪玉コレステロール」を分解する働きがありますが、このエストロゲンは閉経後に分泌量が大きく減ってしまいます。つまり、女性は閉経によるエストロゲンの分泌量の低下が、動脈硬化の原因のひとつになることもあるということです。

心筋梗塞の予防策

心筋梗塞を予防するには、生活習慣の改善が重要です。
特に、脂質や糖質・塩分の多い食生活に心当たりのある人は、ぜひ野菜や魚介類中心のヘルシーな食生活を心がけましょう。また、タバコや運動不足も動脈硬化のリスクを高めますので、禁煙と適度な運動を習慣化するようにしてください。

また、動脈硬化の進行を食い止めるには、動脈硬化をできるだけ早く発見し、早期に対策をとることも大切になってきます。
年1回以上健康診断を受けて血圧や血液検査・心電図に異常がないか確認しましょう。また、年齢や既往歴などに応じて冠動脈CT(カテーテル)などで直接冠動脈を確認してもらうのも早期発見に役立ちますので、医師と相談しながら、自分に適した検査を受けるようにしてください。

日常生活の工夫と定期的な検査で、心筋梗塞を予防しよう

動脈硬化に対する正しい予防法の研究や、冠動脈CT(カテーテル)の発達によって、心筋梗塞は防げない病気ではなくなりました。生活習慣の改善と定期的な検査で心筋梗塞を予防しましょう!
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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