運動中の炭水化物の役割と摂取方法のポイント

運動中の炭水化物の役割と摂取方法のポイント

効率の良い筋力トレーニング(筋トレ)と筋肉の発達のためには、適切な炭水化物の摂取が大切です。この記事では、運動時における炭水化物の役割と摂取方法について解説します。

運動中の炭水化物の役割

筋トレなどの運動で炭水化物が必要になる理由は以下のとおりです。

●エネルギー源になる
炭水化物は筋肉や脳のエネルギー源です。摂取された炭水化物はグリコーゲンとして筋肉に貯蔵され、貯蔵されたグリコーゲンを分解することで筋収縮のエネルギーを得ています。炭水化物が不足した状態で筋トレをしても、十分な力を発揮できません。ある程度負荷の高い筋トレを効率的に行うためには、炭水化物の摂取が大切です。

●筋肉の発達を助ける
筋肉の材料になるタンパク質を筋細胞まで届けるには、インスリンが必要です。インスリンの分泌量を増やすには、適切な炭水化物の摂取が役立ちます。

●筋肉量の低下を防ぐ
筋肉がエネルギー不足の状態になると、エネルギーを確保するために筋肉に含まれるタンパク質が分解されるため、筋肉量が低下します。

トレーニング時の摂取方法

効率良く筋肉を発達させるためには、炭水化物を摂取するタイミングと摂取方法が大切です。

●トレーニング前
適切なエネルギー補給とトレーニングの質の向上のため、トレーニングを開始する約3時間前に炭水化物を摂取しておきましょう。食事時間の確保が難しい場合はゼリー飲料などで補い、空腹状態でのトレーニングは避けてください。

●トレーニング中
トレーニング中に固形の食べ物を摂取すると、消化不良を起こす可能性があります。トレーニング中は、サプリメントやスポーツドリンクなどを少しずつ補給しましょう。なお、運動強度が低い、または運動時間が短い場合は、補給の必要性はそれほど高くありません。

●トレーニング後
トレーニング後は、筋肉の修復と疲労回復のための栄養が必要です。トレーニング終了後2時間以内に、炭水化物とタンパク質(アミノ酸)を摂取しましょう。炭水化物とタンパク質を同時に摂取することで、吸収率を高められると言われています。

運動の負荷が大きくなるほど必要な炭水化物量も増えますが、カロリーオーバーには注意が必要です。筋肉増量を目指すならカロリー摂取量がカロリー消費量よりも多くなるように、シェイプアップを目指すならカロリー摂取量がカロリー消費量よりも少なくなるように、目的に応じて調整しましょう。


筋肉の発達には炭水化物が必要ですが、過剰摂取は肥満や高血糖の原因になります。あくまで「適切な摂取」が大切です。必要に応じて栄養士やかかりつけ医などの専門家と相談しながら、ご自身に適した栄養補給を心がけましょう。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

生22-2240,商品開発G

関連記事

  • 脳梗塞による麻痺(まひ)のリハビリテーション

    脳梗塞による麻痺(まひ)のリハビリテーション

    脳梗塞で麻痺を起こすと、寝たきりになることでうつ症状・認知症等を発症する可能性があります。この記事では、脳梗塞による麻痺(まひ)のリハビリテーション(リハビリ)について解説します。

  • 転移性肝がんについて

    転移性肝がんについて

    肝がん【肝臓に発生するがん】には、原発性肝がん【肝臓の細胞が悪性腫瘍(がん)化して生じるがん】と転移性肝がん【他部位・他臓器で発生したがん細胞が肝臓に転移し発生するがん】があり、転移性肝がんは原発性肝がんよりも発症数が多いと言われています。この記事では、転移性肝がんについて解説します。

  • 腎臓に発生するがんの種類と血尿との関係について

    腎臓に発生するがんの種類と血尿との関係について

    腎臓に発生する腫瘍が良性であることは少なく、ほとんどが悪性腫瘍(がん)であると言われています。腎臓に発生するがんは種類により症状が異なり、発生しても症状が現れない可能性があります。この記事では、腎臓に発生するがんの種類と血尿との関係について解説します。