天気の変化が引き起こす不調「気象病」について

天気の変化が引き起こす不調「気象病」について

季節の変わり目や天気の悪い日、低気圧の日に決まって体調不良になる方は、「気象病」が原因かもしれません。今回は気象病の特徴的な症状・原因・なりやすい方の特徴・セルフケア対策について解説します。

気象病の特徴的な症状

気象病では、天気が悪い日や気圧が安定しない日に、主に以下の症状が現れます。

・頭痛
・めまい
・吐き気
・肩凝り、首の凝り
・関節痛
・古傷の痛み
・倦怠感
・手足の痺れ
・低血圧・血圧が不安定になる
・イライラ・不安感 等

気象病の原因

気象病の発症メカニズムは完全に解明されたわけではありませんが、梅雨・台風の時期や夏から初秋等の「季節の変わり目」に発症する方が多いことから、気圧・気温・湿度の変化が影響していると考えられています。耳の奥には、「内耳」という平衡感覚を司り、外から入ってきた音を聴覚神経に伝える役割を持つ器官があり、内耳は「気圧を感知するセンサー」としても作用します。内耳が感知した「気圧が変化したという情報」が、平衡感覚の誤作動や自律神経のバランスの乱れを引き起こし、気象病の症状を作り出すのではないかと考えられています。

気象病になりやすい方の特徴

どのような方も気象病になる可能性がありますが、以下に該当する項目が多い方は、気象病になりやすいと言われています。

・乗り物酔いをしやすい
・新幹線や飛行機に乗ると耳が痛くなる
・過去に怪我をした部位が、痛むことがある
・天気の変化や季節の変わり目に体調不良になったり、気分が落ち込んだりすることがある
・几帳面な性格で、ストレスを感じやすい
・片頭痛等、定期的に頭痛になることがある
・無意識に前かがみ(猫背)になる等、姿勢が悪い

気象病のセルフケア対策

気象病は正式な診断名ではありませんが、最近は認知が広がりつつあり、専門外来を設けている医療機関もあります。医療機関での治療では、各症状に対する対症療法と自律神経を整える治療が中心となり、痛みに対しては鎮痛薬、めまいや自律神経の不調に対しては抗めまい薬・漢方薬等が処方されることが一般的です。ご自身でできる「セルフケア対策」としては、以下がおすすめです。

・1日3回の食事を規則正しく摂る
・できる限り多くの種類の食品を食事に取り入れ、栄養バランスの整った食生活を心がける
・睡眠時間をきちんと確保する
・早寝早起き等、規則正しい睡眠習慣を心がける
・睡眠前にスマートフォン・パソコン等を使用することを控える
・睡眠前にカフェイン・アルコールを摂取することを控える
・ヨガ・ストレッチ・マッサージ・入浴等でリラックスを促す
・体調が良い日・天気が良い日に適度な運動をする
・こまめにストレスを発散する


頭痛やめまい等の気象病の症状は、他の疾患が原因で起こっている可能性もあります。適切な治療を受けることが回復につながりますので、該当の症状でお悩みの方は早めに医療機関を受診しましょう。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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