脳梗塞が再発する前にも前兆はある?

脳梗塞が再発する前にも前兆はある?

脳内の血管が細くなったり、血栓が詰まることによって発症する脳梗塞は、再発する可能性が高い病気と言われています。この記事では、脳梗塞再発の前兆や、再発後に体調がどう変化するかを解説します。

脳梗塞の再発にも前兆となる症状がある?

初めて発症または再発なのかに関係なく、脳梗塞を発症する前には前兆があると言われています。代表的な前兆として、以下のようなものがあります。

●運動障がい
特に痛みはないのに、片方の手足・顔などが動かしにくかったり、力がうまく入らないと感じる症状です。比較的気づきやすい脳梗塞の前兆のひとつです。

●感覚障がい
特に圧迫などしていないのに、片方の手足の感覚がなくなったり、しびれる症状です。運動障がいと並んで、代表的な脳梗塞の前兆と言われています。

●視覚障がい
視界が狭くなる、物が二重に見える、目の焦点が合わない、片方の目に膜がかかっているように見えるといった症状がみられます。この症状は、片方の目に数秒から数分間現れることがあります。

●言語障がい
急に言葉が出なくなる、舌が動かずろれつが回らなくなる、ラ行やパ行が発音できなくなるといった症状がみられます。

●一過性脳虚血発作
一過性脳虚血発作とは、脳への血流が一時的に悪くなって運動障がいや感覚障がいといった症状が一時的にみられる状態です。数分から1時間ぐらいで回復するため、治療せずに放置してしまうことも多いのですが、この症状も脳梗塞の前兆の可能性があるため、注意が必要と考えられています。

脳梗塞再発後、体調はどう変化する?

脳梗塞は、再発を繰り返すたびに脳細胞の損傷範囲が広がっていきます。このため、症状はもちろん、後遺症もひどくなると言われています。したがって、脳梗塞が再発するとその後の体調は悪くなることが多く、たとえ1回目の発症が軽症だったとしても、2回目以降は悪化する可能性が高くなります。

したがって、脳梗塞の再発を予防することがとても重要です。体調がよくなっても「体調がいいから今日は薬を飲まないでおこう」など、自己判断で薬の量を減らしたり中断したりせず、処方された薬は必ず服用し続けましょう。

脳梗塞が再発すると、今までできていたことができなくなってしまう可能性が高くなります。日頃から医師の指示に従って正しく薬を服用し、脳梗塞を再発させないようにしましょう。そして、万が一上記でご紹介した前兆と思われる症状が出てきたら、すぐに医療機関を受診して適切な治療を受けてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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