認知症予防のため知っておきたい脳の血管から出血した際の症状 - 100年人生レシピ|認知症を考えるみんなのためのメディア

認知症予防のため知っておきたい脳の血管から出血した際の症状

認知症の種類のひとつに脳血管性認知症があり、脳出血(脳内出血)・くも膜下出血・脳梗塞等が原因で発症します。脳出血・くも膜下出血は、何らかの原因で脳の血管から出血が起こる疾患です。この記事では、認知症予防のため知っておきたい脳の血管から出血した際の症状について解説します。

脳の血管から出血した際の症状

脳出血・くも膜下出血の症状は以下のようにそれぞれ違いますが、突然に起こる・比較的はっきりと症状が現れる等、共通した特徴もあります。

●脳出血の症状
脳出血の主な原因は高血圧と言われており、肥満・脂質異常症・糖尿病等もリスク要因になります。脳出血により発生した血液が血腫【血の塊】になり、脳細胞を圧迫するようになると、脳細胞が破壊され以下の症状が現れる可能性があります。

・激しい頭痛
・めまい
・おう吐
・呼吸障がい
・痙攣(けいれん)
・半身側【右手足・左手足等】の麻痺・感覚異常
・視界不良【目が見えにくくなる・目の動きに異常が見られる等】
・言語障がい・ろれつが回らない
・歩行困難・歩行時等に起こる怪我や事故【障がい物のないところで転ぶ等】
・意識の混濁、または消失 等

●くも膜下出血の症状
くも膜下出血は、くも膜下腔【くも膜と軟膜の間にある空間】を走行する血管に出血が起こる疾患です。動脈瘤(りゅう)の破裂・外傷等が原因で発症し、主に以下の症状が現れる可能性があります。

・今まで経験したことがない、バットで殴られたような激しい頭痛
・頭痛に伴い起こる、激しい吐き気・おう吐
・意識が混濁し朦朧(もうろう)とする
・意識が消失する 等

出血の予兆・前兆について

脳出血・くも膜下出血では、予兆・前兆はほとんど現れないと言われていますが、以下の症状が現れる可能性があります。

・突然、手足に力が入らなくなる
・突然、片側の手足にしびれ・麻痺・動かしにくさ等が現れる
・片側の足を引きずって歩いたり、つまづきやすくなったりする
・片側の目が一時的に見えにくくなる
・物が二重に見える
・突然、激しいめまいに襲われる
・突発的に起こった頭痛が1日から2日継続する
・ろれつが回らなくなる・言いたいことを声に出し話せなくなる 等


脳出血・くも膜下出血が疑われる症状に気づいた際は、すぐに救急車を要請しましょう。おう吐している場合や意識に問題が生じている場合は、横向きに寝かせ気道を確保する等の対応が必要になる可能性があります。また、脳出血・くも膜下出血の予兆・前兆は、「ちょっとした体調不良」と勘違いされ見逃されることもあると言われています。上記の予兆・前兆に気付いた際は、早めに医療機関を受診するようにしてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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