EPA・DHAの特徴とおすすめの摂取方法

EPA・DHAの特徴とおすすめの摂取方法

EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、どちらも魚油に含まれる脂肪酸(脂質の構成要素)です。この記事では、EPA・DHAの特徴とおすすめの摂取方法について解説します。

EPA・DHAの特徴

EPAとDHAは、どちらも体内では合成できない、食事等から摂取する必要がある必須脂肪酸です。EPAとDHAは似た構造を持つ脂肪酸であり、以下の特徴があります。

●EPAの特徴
・n-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)
・常温で液体であり、酸化しやすい
・いわし・さば・あじ等の青魚やまぐろ・まだい・ぶり等に含まれる
・血小板凝集抑制作用がある
・脳血液関門(血液から脳組織への物質の移行を制限する仕組みのこと)を通り抜けることができないため、脳神経組織への働きかけはできないと言われている
・血流促進・血栓予防・中性脂肪値低下等の作用が期待でき、動脈硬化の予防に役立つ

●DHAの特徴
・n-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)
・常温で液体であり、酸化しやすい
・いわし・さば・あじ等の青魚やまぐろ・まだい・ぶり等に含まれる(まぐろの目の周辺にある脂肪が特に豊富)
・脳血液関門を通り抜けられるため、脳神経組織に働きかけることができると言われている
・脳や網膜等の神経系組織の発育や機能維持に役立つ
・血流促進・血栓予防・中性脂肪値低下等の作用が期待できるが、EPA程ではないと言われている

EPA・DHAのおすすめの摂取方法

ほとんどの魚油にはDHAが含まれており、EPAは体内でDHAに変換される場合があります。成人が中性脂肪値の低下・動脈硬化等の生活習慣病予防を目的に摂取するのであれば、EPAを狙って摂取することをおすすめします。なお、EPA・DHAのどちらも、煮る・揚げる等の調理で溶け出すため、刺身・カルパッチョ等のような生食か、煮汁まで食べる料理の方が効率よく摂取できます。

さば缶(さばの水煮・味噌煮)・ツナ缶(水煮)等の煮汁にもEPAは含まれていますので、さば缶・ツナ缶を使用する際も、煮汁まで食べる料理がおすすめです。ドレッシング・マヨネーズと混ぜて和えるサラダ、パスタや丼物等、さば缶やツナ缶はお手軽なレシピが豊富なので、ぜひ取り入れてみてください。

なお、EPAをサプリメントから摂取する方法もありますが、EPAを1日に多く摂ったからといって、中性脂肪値が急激に低下するといった変化が起こるわけではありません。適量を毎日継続して摂取することが大切です。


中性脂肪値を低下させるためには、食物繊維を積極的に摂取する・アルコールや糖類の摂取を控える等の工夫をしたり、有酸素運動を習慣化したりすることもおすすめです。食生活だけでなく、生活習慣全体を見直すようにしてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

生22-6243,商品開発G

関連記事

  • 血管迷走神経反射の原因と対処法

    血管迷走神経反射の原因と対処法

    血管迷走神経反射とは、何らかの刺激で迷走神経反射が起こり、血圧・心拍数が急激に低下する状態です。めまい等の影響で転倒した際に怪我をする恐れがあり、神経機能が低下している高齢者の方に起こりやすいと言われています。この記事では、血管迷走神経反射の原因と対処法について解説します。

  • 肝臓がアルコールを代謝する仕組みと摂り過ぎによる影響

    肝臓がアルコールを代謝する仕組みと摂り過...

    肝臓には、吸収した栄養を利用しやすい物質に変える・栄養を貯蔵する・必要に応じエネルギーを作り出す・不要な物質や有がい物質を解毒し排泄する等の働きがあります。また、肝臓は、アルコールの代謝【体内で行われる化学反応】にも関わっています。この記事では、肝臓がアルコールを代謝する仕組みと摂り過ぎによる影響について解説します。

  • COPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療内容と日常生活の注意点

    COPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療内容と...

    COPD(慢性閉塞性肺疾患)を発症すると、咳・痰・息切れ等の症状が現れ、進行すると少し動いただけでも息切れするようになり、呼吸不全・心不全等を引き起こし命に危険が及ぶ可能性があります。この記事では、COPDの治療内容と日常生活の注意点について解説します。