寝たきりの原因と予防・回復に役立つリハビリテーション

寝たきりの原因と予防・回復に役立つリハビリテーション

リハビリテーション等に取り組むことで、寝たきりの予防・回復を目指せる可能性があります。この記事では、寝たきりの原因と予防・回復に役立つリハビリテーションについて解説します。

寝たきりの原因

高齢者の寝たきりの主な原因は、脳卒中(脳梗塞・くも膜下出血・脳出血等)や認知症等の影響・転倒や事故等による骨折等と言われています。以下を心がけることは、高齢者の寝たきり予防につながります。

・規則正しい生活を送る
・適度な運動を習慣化する
・生きがいや楽しみを持つ
・自宅をバリアフリー対応にする・転倒しにくい椅子やベッドに変更する等の対策で、転倒を防ぐ
・地域の保健サービス・福祉サービス等を利用する
・ご家族の助けを借り、ご自身でできることを増やす 等

寝たきりの予防・回復に役立つリハビリテーション

寝たきりの予防・回復には、以下のリハビリテーションが役立つ可能性があります。以下は介助する方の動作の手順です。相手の足等に体重をかけないよう注意しながら、ゆっくりした動作で行い、痛みを訴える等が起こった際は、すぐに中止してください。

●膝関節・股関節(屈曲・伸展)のリハビリテーション

1.膝を伸ばした状態で仰向けになってもらう(ご自身でできない場合は介助する)
2.仰向けになっている方の右側に立つ(布団等、床に近い高さで寝ている場合は膝立ちになる)
3.右膝の下に外側から左手を入れ持ち、右手で右かかとを持つ
4.右膝・股関節が90度程度に屈曲した状態になるまで右足全体を持ち上げる
5.右足全体を動かし右膝を胸に近付ける(この際、右膝・右股関節が4.の状態より屈曲した状態になる)
6.右足全体を動かし右膝を胸から遠ざける(この際、右膝・右股関節が伸びた状態になる)
7.3.から6.までを10回程度行う
8.反対側も行う

●足関節のリハビリテーション

1.膝を伸ばした状態で仰向けになってもらう(ご自身でできない場合は介助する)
2.足側に座り、左手で右かかと、右手で右つま先を持つ
3. 右手で右つま先を床方向に押し下げ、右足の甲を10秒程度ストレッチする(この際、右かかとが動かないよう左手で支える)
4.右つま先をリラックスした自然な状態に戻す
5.足の裏側から右手で頭方向に右つま先を押し、足裏・アキレス腱を10秒程度ストレッチする(この際、左かかとが動かないよう左手で支え、足首が90度程度になるまでを目安に押す)
6.2.から5.までを10回程度行う
7.反対側も行う


靴紐を結ぶ・折り紙を折る・文字を書く・雑巾等を絞る・ボタンを閉める等を意識的に行うことも、寝たきり予防に役立つ可能性があります。どのようなリハビリが適しているかについては個人差があるため、詳細については医療機関に相談することをおすすめします。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

生23-3617,商品開発G

関連記事

  • 微小血管(びしょうけっかん)狭心症の特徴と治療

    微小血管(びしょうけっかん)狭心症の特徴と治療

    微小血管(びしょうけっかん)狭心症とは、心臓弁膜症等の疾患が認められず、直径100μm(マイクロメートル)以下の微小な冠動脈(かんどうみゃく)が充分に拡張しなかったり、著しく収縮したりすることで起こる狭心症です。この記事では、微小血管狭心症の特徴と治療について解説します。

  • 糖尿病が引き起こす皮膚トラブルについて

    糖尿病が引き起こす皮膚トラブルについて

    糖尿病の方は皮膚トラブルが起こりやすく、皮膚トラブルが悪化すると壊疽(えそ:皮膚・皮下組織等が壊死し、黒く変色した状態)等に進行し、日常生活に支障を来す可能性があります。この記事では、糖尿病が引き起こす皮膚トラブルについて解説します。

  • 直腸がんの症状と予防対策

    直腸がんの症状と予防対策

    直腸は大腸の一部であり、15cmから20cm程度の長さがあります。上部から直腸S状部・上部直腸・下部直腸に分けられ、上部でS状結腸からつながり下部で肛門へとつながります。この記事では、直腸がんの症状と予防対策について解説します。