疲れて「甘いもの」を食べるときに知っておいて欲しいこと - 100年人生レシピ|認知症を考えるみんなのためのメディア

疲れて「甘いもの」を食べるときに知っておいて欲しいこと

疲れたときには甘いものが欲しくなりますが、「甘いものをたくさん食べたら疲れがひどくなった」という経験がある方もいらっしゃると思います。この記事では、甘いものが欲しくなるメカニズムと甘いものを食べるときの注意点を解説します。

疲れたときに甘いものが欲しくなる理由

疲れたときに甘いものが欲しくなるのは、体や脳が失ったエネルギーを早く取り戻そうとするためです。体や脳がエネルギーを大量に消費すると、肝臓や筋肉に貯蔵されているグリコーゲン(ブドウ糖の貯蔵に使われる多糖類の一種)がなくなり、血液中に糖分を補給できなくなるため血糖値が下がります。

血糖値が下がると脳や体にブドウ糖が届けられなくなるため、疲れやだるさなどを感じるようになります。ブドウ糖だけをエネルギーにしている脳は、著しい栄養不足状態に陥り、疲れや眠気を感じたり、思考力や集中力が低下したりするのです。疲れたときに甘いものが欲しくなるのは、このような状態に陥るのを防ぐために体や脳が発するサインでもあります。

甘いものを食べるときの注意点

甘いものは、ただたくさん食べればいいというものではありません。甘いものを一度にたくさん食べると、血糖値が急上昇した後に急低下する「血糖値スパイク」を引き起こす原因になります。血糖値スパイクは強い疲労感や強烈な眠気を引き起こす原因であり、疲れがかえってひどくなる原因にもなります。

また、血糖値スパイクは動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞など、深刻な病気のリスクを高める原因にもなります。疲れたときは、甘いものを好きなように食べるのではなく、以下のような工夫をすることが大切です。

●ゆっくり食べる
ゆっくり食べると、一度に吸収されるブドウ糖の量が少なくなるので、ブドウ糖の吸収が遅くなります。血糖値の上昇も穏やかになるため、血糖値スパイクも起こりにくくなります。

●果物を食べる
ほとんどの果物は、砂糖使った食べ物よりもGI値(血糖値の上がりやすさを示した指標)が低く、血糖値が上がりにくいです。食物繊維やカリウム、ビタミン類など、栄養が豊富というメリットもあります。ドライフルーツは、砂糖や油を使っていない無添加のものを選びましょう。

●クエン酸と一緒に食べる
クエン酸を摂取し、エネルギー代謝経路である「クエン酸回路」を活性化させると、効率よくエネルギーが作られるようになり、疲労回復が促されます。クエン酸はレモンやオレンジなどの柑橘類、梅干し、お酢などに含まれています。

甘いもので疲れを回復させるためには、食べすぎないこと、ゆっくり食べること、食べ物や食べ合わせを選ぶことが大切です。甘いものを上手に活用して、体や脳の疲れを癒しましょう。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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