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まだら認知症を発症する原因は

認知症のひとつに「まだら認知症」があります。この記事では、まだら認知症がどのような状態であり、どのような原因で発症するかについて解説します。

まだら認知症とは

まだら認知症とは、認知機能の低下が日によって、あるいは時間帯によって波がある認知症です。昨日できていたのに今日はできない、もの忘れは激しいけれど難しい計算や本を読むことはできるなど、できることとできないことの差が大きいことが特徴です。

また、身体的な症状として、頭痛、めまい、耳鳴り、手足のしびれ、つまずきやすい、言葉が出にくくなる、ろれつが回らなくなる、嚥下障がい、やる気が出ない、感情をコントロールしづらいといった症状がみられることがあります。

まだら認知症の原因

症状に波が生じる原因として、以下が考えられます。

●脳のダメージに偏りがある
まだら認知症の多くは「脳血管性認知症」が原因で起こります。脳は部位によって機能が異なるため、脳血管性障がいによってダメージを受けた部分は機能が低下するのに対し、ダメージを受けていない部分の機能は維持されます。

たとえば、記憶機能に影響を受けていても言語機能や計算能力は影響を受けていない状態の場合は、記憶力の低下はみられるが言葉のやり取りや計算は問題なくできるといった「まだらの状態」になります。

●脳の血流が変化している
脳の血流は、1日の中で寒暖差などの影響により変化します。脳の血流が低下するタイミング(起床直後、食後、水分不足のときなど)では、一時的に認知症の症状が強まっているように見受けられることがあります。この現象は、脳血管性認知症に限らず、他のタイプの認知症でもみられます。

●自律神経が乱れている
レビー小体型認知症やパーキンソン症状(バランスを崩しやすくなる、筋肉がこわばる、手足が震える、動きが鈍くなるなど)を併発している認知症では、自律神経(意識の覚醒や血圧の調整を司る神経)のバランスを崩しやすいと言われています。このため、夕方や食後に一時的に認知症の症状が悪化(反応が鈍くなる、幻覚を見える、せん妄状態になるなど)したように見えることがあります。

●体調不良など、その他の原因
風邪や便秘など、体調不良や不快な状態の影響で、認知症の症状が強く現れる場合があります。認知症の方は、自身の状態を正確に把握して伝えることができないことがあるため、ちょっとした変化でも気をつけるようにしてください。

まだら認知症は症状に波があるため、本人はもちろん、家族も混乱しやすいです。気になる場合は医療機関を受診することをお勧めします。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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