破裂脳動脈瘤の特徴とリスクを下げるためにできる対策

破裂脳動脈瘤の特徴とリスクを下げるためにできる対策

脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)は脳底部にある脳動脈の分岐部に瘤(こぶ)ができる疾患です。脳動脈瘤が破裂すると、命に危険が及ぶ可能性があります。この記事では、破裂脳動脈瘤の特徴とリスクを下げるためにできる対策について解説します。

破裂脳動脈瘤の特徴

脳動脈瘤には、2mm程度の物から25mm以上の物等、様々な大きさの物がありますが、大抵は10mm以内に収まると言われています。脳動脈瘤には未破裂脳動脈瘤(瘤が破れていない状態の脳動脈瘤)と破裂脳動脈瘤(破裂し、出血した脳動脈瘤)があり、未破裂脳動脈瘤の多くは無症状です。未破裂脳動脈瘤が周辺の神経を圧迫することで「動眼神経麻痺による眼瞼下垂」等の症状を引き起こす可能性がありますが、破裂する前の未破裂脳動脈瘤が特別な自覚症状を引き起こすことはほとんどないと言われています。

脳動脈瘤が破裂して出血すると、くも膜下出血を発症し、即死、あるいは昏睡状態に陥り、医療機関で適切な治療を受けても発症前の状態まで回復できず、社会復帰できなくなる可能性もあります。なお、破裂の前兆として、軽度の頭痛・頭の中が引っ張られるような感覚・光を眩しく感じる・物が二重に見える等の自覚症状が生じる可能性があります。既に脳動脈瘤があると診断されている方がこれらの症状に気づいた際は、早めに医療機関を受診しましょう。

リスクを下げるためにできる対策

頭部への外傷・梅毒等の感染症による血管の炎症・脳腫瘍・血管奇形・血管組織の異常等が原因になる場合もありますが、脳動脈瘤の主な原因は動脈硬化と言われています。動脈硬化は高血圧・肥満・脂質異常症・糖尿病等の生活習慣病によって引き起こされるため、これらの生活習慣病の方は動脈瘤のリスクも高い傾向にあります。生活習慣病の方や生活習慣病のリスクが高いと指摘された方は、必要に応じて医療機関に相談し、食生活や運動習慣等の生活習慣を見直しましょう。

なお、脳動脈瘤が小さい場合は手術を行わず、定期的にMRI等で経過観察を行いながら動脈瘤の破裂リスクを下げる生活改善を行うことが望ましいと言われています。喫煙・高血圧・飲酒はリスクを高める要因になるため、禁煙・減塩・節酒に努め、毎日血圧を管理することが大切です。


脳動脈瘤は、頭痛・めまい等で受診した際の検査や脳ドック等をきっかけに見つかる場合があります。健康状態をきちんと把握・管理することが動脈瘤の早期発見・破裂の予防につながるため、人間ドック・健康診断等を定期的に受け、健康のことを相談できる「かかりつけ医」を見つけておくことをおすすめします。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

生23-1553,商品開発G

関連記事