床ずれ予防のポイントと負担軽減に役立つ介護サービス - 100年人生レシピ|認知症を考えるみんなのためのメディア

床ずれ予防のポイントと負担軽減に役立つ介護サービス

床ずれとは、疾患等の影響で寝たきり状態が続くことで皮膚がすりむけ、細菌感染・炎症・水ぶくれ等が生じる状態です。この記事では、床ずれ予防のポイントと負担軽減に役立つ介護サービスについて解説します。

床ずれ予防のポイント

寝たきりの方は、自力で寝返りを打ったり、体の位置や体勢を変えたりすることができません。同じ部位に圧迫による負担がかかり続けることになるため、床ずれができやすくなります。床ずれを予防するには、体位変換をする・体圧分散用具を使う・栄養バランスを整える・皮膚の保湿ケアをする必要があります。

・体位変換をする:定期的に体位を変え、同じ部位が圧迫されることを防ぐ。可能であれば2人で行う・30度側臥位(そくがい)【水平面と体幹の角度が30度になる横向き寝】にする等が推奨される。
・体圧分散用具を使う:多層式マットレス等、体にかかる圧力を分散できる寝具を使う。
・栄養バランスを整える:寝たきりになると食事量が減り、栄養バランスが乱れやすくなる。経口摂取が難しい場合は、チューブを使った栄養補給・静脈点滴等も検討し、食事内容も含め医療機関に相談することが推奨される。
・皮膚の保護:排泄物で皮膚が長時間刺激されると、床ずれができやすくなる。排便・排尿のケアをする際に洗浄をした後は、保護クリームを塗るようにする。皮膚が弱くなっている方をケアする際は、皮膚の摩擦・衝撃軽減用の滑り止めテープが必要になる場合があり、保湿ケアを行うことも推奨される。

負担軽減に役立つ介護サービス

寝たきりの在宅介護において床ずれ予防は重要ですが、予防用の介護用品は高価な物が多く、体位変換等を行うことが困難な場合もあります。以下の介護サービスを利用すると、介護する方の負担を軽減できる可能性があります。どのようなサービスが利用可能かについては、ケアマネジャー・お住まいの自治体等に相談してください。

●訪問介護・訪問看護
要介護認定された方は訪問介護・訪問看護等のサービスを受けることができます。体位変換が難しい場合・床ずれが悪化し医療的な介入が必要な場合等には、これらのサービスを利用することができます。

●栄養管理指導
低栄養状態になると床ずれのリスクが高くなるため、医師・薬剤師・管理栄養士等による栄養管理が必要になる可能性があります。要介護認定された方は、栄養管理の訪問指導等を受けることができます。

●福祉用具貸与
要介護認定された方は、エアマット・体位変換しやすいベッド等を、比較的低額で借りることができます。


床ずれ予防は、赤みを帯びている「床ずれになる前の段階」でケアすることが大切です。皮膚に赤みを帯びている部位がある際は、マッサージ用クリーム等を使い皮膚マッサージを行い、血行を促しましょう。ただし、マッサージを行う際は強く圧迫しないよう気をつけてください。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

生24-3823,商品開発G

関連記事