冠動脈石灰化のリスクと治療方法 - 100年人生レシピ|認知症を考えるみんなのためのメディア

冠動脈石灰化のリスクと治療方法

冠動脈石灰化とは、血管壁にプラーク【コレステロール等で構成された塊】が形成されることで発症します。冠動脈石灰化は、動脈硬化がさらに進行した状態であり、動脈硬化の最終形態と言われています。この記事では、冠動脈石灰化のリスクと治療方法について解説します。

冠動脈石灰化のリスク

冠動脈の血管壁にできたプラークに血液中のカルシウムが沈着し、時間が経過すると石灰化が起こります。本来、冠動脈は柔軟性が高い血管であると言われていますが、石灰化が起こると柔軟性が低下し、血管の内径が狭くなることで狭窄(きょうさく)・閉塞(へいそく)を引き起こす可能性があります。

冠動脈には、心筋に酸素・栄養を供給する役割があります。石灰化により狭窄・閉塞が生じると、酸素・栄養が不足することで心筋が正常に機能しなくなり、狭心症・心筋梗塞等を引き起こし、命に危険が及ぶ恐れがあります。なお、石灰化のリスクは、加齢とともに高くなると言われています。

冠動脈石灰化の治療方法

現在のところ、冠動脈石灰化を改善する治療薬はありません。そのため、医師が必要と判断した場合には、心臓カテーテル治療で石灰化した部位を削り取る等の処置を行う可能性があります。ただし、石灰化していても冠動脈の血流が遮断されていない場合は、石灰化の進行を予防するため、以下が行われる可能性があります。

●喫煙習慣の見直し
喫煙は心臓に負担をかけるため、喫煙している方は禁煙に取り組み、必要に応じ禁煙治療が行われます。

●食生活の見直し
健康的な食生活を送ることは、冠動脈石灰化の予防に役立ちます。暴飲暴食を控え、肉の脂身・乳製品・卵黄等の摂取量を控えめにし、魚類・大豆製品・野菜・果物・未精製穀類・海藻を積極的に摂るよう指導が行われます。

●運動習慣の見直し
有酸素運動は、動脈硬化・冠動脈石灰化の予防に役立つと言われています。

●ストレス対策
ストレスは、心臓に負担をかける原因になるため、こまめにストレスを解消することが勧められます。なお、仕事にのめりこみやすい方・競争心が強い方・神経質である方・せっかちである方は、ストレスが溜まりやすいと言われています。

●更年期障がいの治療
更年期障がいの方は、血中コレステロール値が上昇しやすく、石灰化が進行しやすいと言われています。


冠動脈石灰化が疑われる場合は、冠動脈石灰化スコア測定【CT検査の撮影データをもとに、冠動脈の血管壁の石灰化を測定する検査】・カテーテル検査【挿入したカテーテルから造影剤を注入し、冠動脈の状態を確認する検査】等の検査が行われる可能性があります。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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