寝たきりの方の食事について - 100年人生レシピ|認知症を考えるみんなのためのメディア

寝たきりの方の食事について

寝たきりの方は、多くの身体機能が低下するため、食事を摂る際にいくつか注意が必要になります。この記事では、寝たきりの方の食事について解説します。

食事を摂る際の姿勢について

寝たきりの方がベッドで食事をする際は、以下を調整し姿勢を整えることをおすすめします。

・ベッドの角度調整:本人が苦痛を感じない角度(一般的には45度から80度程度)にベッドを調整する。
・頭の位置調整:頭の位置がベッドの端になるよう調整し、バスタオル・クッション等を後頭部に当て、前かがみの姿勢を保てるようにする
・下半身の位置調整:腰がベッドのリクライニング部分に沿うように調整し、腰・背中とベッドに隙間ができないようにする。膝の下にクッション等を挟み、軽く曲げられるようにすると隙間ができにくくなる。

口腔内のトラブルについて

高齢者では口腔内のトラブルが起こりやすいと言われていますが、これは年を重ねることで唾液の分泌量が減少することが関係しています。唾液の分泌量が減少すると、口腔内が不衛生になりやすく、繁殖した細菌が気管に侵入すると、誤嚥性(ごえんせい)肺炎を引き起こす可能性があります。また、飲み込む力・噛む力・味覚・消化機能が低下するため、食欲不振に陥りやすいと言われています。このような口腔内のトラブルを予防するため、定期的に検査を受け、健康状態を把握するようにしましょう。

食事前の準備について

寝たきりの方が食事をする前には、以下を行うことをおすすめします。

・手・口腔内を清潔にする:手洗い・歯磨き・うがい等で手・口腔内を清潔にすることで、感染症の予防につながる。また、唾液の分泌を促すことで口腔内のトラブルの予防・解消にも役立つ。
・食事に集中できるよう環境を整える:テレビ・ラジオで食事に集中できなくなる場合は、電源を落としておく。手元が見えやすくなるよう照明の明るさを調整し、必要に応じ音楽を掛ける等し、リラックスやすい環境を作るよう心がける。
・トイレを済ませておく:トイレによる食事の中断を防ぐことで、食事に集中しやすくなる。
・食欲を刺激する:「美味しいですね」と声をかける・献立を説明する等し、食事に興味を持ってもらう。

介助する方が食事中に気を付けること

介助する方は、食事中に以下に気をつけることをおすすめします。

・衣類が汚れないようエプロン等を掛ける。
・水分を多く含む食べ物から摂ってもらう。
・食べ物の大きさ・量・スプーンの差し出し方等に注意する。


寝たきりの方は、とろみのついたおかゆ状の食べ物・柔らかいミンチ状の食べ物等、滑らかで柔らかい食感の食べ物が摂りやすいと言われています。調理する際にフードプロセッサー・圧力鍋等を使用すると、調理の負担を軽くすることができます。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

生24-4917,商品開発G

関連記事