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心臓神経症と狭心症の違いについて

心臓神経症・狭心症では胸痛・息苦しさ等の共通した症状が現れますが、それぞれ異なる疾患です。この記事では、心臓神経症と狭心症の違いについて解説します。

心臓神経症と狭心症について

心臓神経症とは、心臓の検査で異常が見られないにもかかわらず、心疾患に似た症状が現れる疾患です。心臓や健康状態に対する極度の不安をはじめとする不安・ストレス・過労等により、自律神経の働きに異常が生じ、心拍数が増加することで発症する精神性の疾患と考えられています。具体的には、以下のような不安を抱える方が発症しやすいと言われています。

・大きな環境の変化による不安
・動悸・息切れを自覚したことによる不安
・身近な方を心臓疾患で失ったことによる不安

一方、狭心症とは、冠動脈(かんどうみゃく)【心筋に酸素・栄養を供給する血管】が狭くなることで心機能が低下する疾患です。狭心症は、原因・特徴により以下に分類されます。

・労作性(ろうさせい)狭心症:冠動脈の動脈硬化により、血液の通り道が狭くなることで起こる狭心症。労作性狭心症は、症状・動脈硬化の進行度合いにより安定狭心症・不安定狭心症に分けられる。
・安定狭心症:労作性狭心症の一種。一定の時間・条件で発作が起こる狭心症。比較的軽度で、初期段階の労作性狭心症とされている。
・不安定狭心症:安定性狭心症が進行し、安静時も含め1日に複数回発作が起こるようになる狭心症。労作性狭心症では重度とされる。
・冠攣縮性(かんれんしゅくせい)狭心症:主に夜間から早朝の睡眠時・安静時に冠動脈が痙攣(けいれん)を起こすことで狭心症の症状を引き起こす。異形狭心症・安静時狭心症とも呼ばれる。

症状の違いについて

心臓神経症・狭心症の主な症状は、以下のとおりです。

●心臓神経症の主な症状
・ズキズキ、またはチクチクとした胸痛が左胸の狭い範囲に現れる。
・痛みは安静時に現れ、手で圧迫すると悪化し、1日中続く場合もある。
・不安・ストレスにより胸痛が悪化する傾向にある。
・動悸・息切れ・呼吸困難・めまい等の症状が現れる場合がある。

●狭心症の主な症状
・胸の中央からみぞおちを中心に痛みが現れ、喉の奥・左肩・左腕等の広い範囲に現れる場合もある。
・一般的に、胸が締め付けられる・圧迫されるような痛みであり、苦しさを伴う。
・運動時・睡眠時等、一定の条件で痛みが現れる。
・一般的に、数十秒から数分で痛みが治まる。


心臓神経症・狭心症の症状の特徴には異なる点もありますが、一般の方が症状だけで判別することは難しいと言われています。思い当たる症状がある際は、内科・循環器内科等のある医療機関を受診しましょう。
提供元:株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ

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